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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は上値が重い展開、市場の警戒感は継続


今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値が重い展開となりそうだ。前日に引き続きアジアが軟調地合いとなり、欧米でも株安が続くと観測されるためだ。また、サウジアラビアとイランの国交断絶で中東情勢の緊張が高まっていることも、投資家の警戒感を強める要因となろう。

前日の中国株安は、昨年8月の中国を震源とした世界同時株安が想起させ、欧米の株式市場ではリスク回避の動きから株安・通貨安が強まった。一夜明けた5日のアジア市場は、中国金融当局が上場企業の大株主・幹部による株式売却に関する規制強化を検討しているなどの通信社報道を受け上海総合指数や日経平均株価が持ち直す場面はあった。しかし、両指数とも後場はマイナス圏推移が続いたほか、欧米株式先物が時間外取引で下落していることから、前日に続き欧米株安が予想される。

このため、ドル・円は前日の118円台から119円後半まで値を戻したものの、リスク回避の動きが後退せず、上値は重い。邦銀のある外為ディーラーは4日のアジア市場について「株やドルの大きな下げは不意打ちだった」と述べ、市場の警戒感は当面続くと指摘する。また、イスラム教スンニ派とシーア派の宗教対立を受け中東情勢で緊張が高まっていることも、市場参加者の積極的な動きを弱めている。この外為ディーラーは「利上げ方向のドルを売る気はないが、ドルを積極的に買いにいく地合いではない」とし、欧米市場でもアジア市場同様の展開を想定している。

【今日の欧米市場の予定】

・17:55 独・12月失業率(予想:6.3%、11月:6.3%)
・18:30 英・12月建設業PMI(予想:56.0、11月:55.3)
・19:00 ユーロ圏・12月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.4%、11月:+0.2%)

《SY》

 提供:フィスコ

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