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【特集】タカショー Research Memo(9):進捗の遅れを踏まえて通期業績を下方修正したが、増益確保を見込む


■決算概要

(3) 2016年1月期の連結業績予想

タカショー<7590>は、第3四半期までの進捗の遅れなどを踏まえ、2016年1月期連結業績予想の減額修正を行った。修正後の業績予想として、売上高を前期比4.2%減の17,700百万円(修正幅1,704百万円減)、営業利益を同21.0%増の730百万円(修正幅446百万円減)、経常利益を同4.4%増の710百万円(修正幅419百万円減)、四半期純利益を同20.7%増の390百万円(修正幅234百万円減)と減収増益を見込んでいる。

売上高は、プロユース向けが伸長するものの、ホームユース向けの落ち込みをカバーできずに全体では減収となる想定のようだ。ただ、損益面では、円安に対応した価格改訂や前期における一過性費用(海外子会社の在庫評価減やリストラ関連の費用)の解消、販管費の抑制等により営業増益を確保する見通しとなっている。

なお、第4四半期の業績は季節要因から落ち込む傾向があるが、修正後の業績予想の達成のためには、第4四半期の売上高3,545百万円(前年同期は4,076百万円)、営業損失を63百万円以内(前年同期は85百万円の損失)に抑えることが必要である。弊社では、出足で苦戦したエクステリア分野が回復傾向にあることを含め、プロユース向けが好調に推移していることから、同社の修正後の業績予想は保守的な水準であるとみている。

足元の業績は、さまざまな外部要因などが重なったことや、商品及びチャネルごとの明暗が浮き彫りになったことによりやや停滞感がみられるが、だからこそ、同社自らがメーカーとして魅力的な商品やライフスタイルの提案により市場を創造する方向性には妥当性があると評価できる。今後も、来期以降の成長に向けた取り組みに注目していきたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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