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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~中小型株の押し目を探る流れ


4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・中小型株の押し目を探る流れ
・ドル・円は119円74銭付近、アジア株の軟調受け120円割れ
・マイナンバーの運用開始で関連銘柄に物色


■中小型株の押し目を探る流れ

日経平均は大幅に下落。492.30円安の18541.41円(出来高概算9億7000万株)で前場の取引を終えている。昨年末の欧米株安の流れを受けて、2016年大発会は売り先行で始まった。その後一時18951.12円と下げ幅を縮める場面もあったが、為替市場で急速に円高に振れたことや、中国・上海指数の弱い動きなどが嫌気され、下げ幅を拡大させている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落。セクターでは、鉱業のみが上昇しており、食料品、電力ガス、ゴム製品、倉庫運輸、情報通信、化学、輸送用機器、空運、陸運、不動産などが2%を超える下げとなった。

日経平均、TOPIXは2%を超える下げとなっているが、ジャスダック平均は0.16%、マザーズ指数は0.25%の下げにとどまっており、中小型株は相対的に底堅い動きをみせている。日経平均は一時500円を超える予想以上の下げとなり、この影響から中小型株等も失速する格好とはなっているが、押し目を探る流れは意識されそうだ。

指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>、ソフトバンクグ<9984>、京セラ<6971>、ホンダ<7267>、日東電<6988>などの下げの影響が大きく、日経平均の切り返しは期待しづらいところ。一目均衡表の雲下限が18430円辺りに位置しており、これを捉えてくるようだと、いったんはリバウンドを意識しておきたいところではある。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は119円74銭付近、アジア株の軟調受け120円割れ

ドル・円は119円74銭付近で推移。日経平均株価や上海総合指数の軟調を受けた値動き。

ドル・円は、日経平均の下げ幅急拡大を受け昨年10月22日以来、約2カ月半ぶりに120円を割り込み、一時119円65銭まで下落。

10時45分に発表された・中・12月財新製造業PMIが48.2と、予想の49.0、11月の48.6を下振れたことで、上海株が下落したこともドルを押し下げた。

リスク回避的な円買いはやや一服したもようだが、ランチタイムの日経平均先物は下値でもみあう展開のため、ドルは午後の取引も上昇に振れる展開は想定しにくい。

12時26分時点のドル・円は119円74銭、ユーロ・円は130円15銭、ポンド・円は176円25銭、豪ドル・円は86円61銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>が日経平均を約113円押し下げ
・国際帝石<1605>、東芝<6502>、昭和シェル<5002>、三菱重工<7011>などプラス
・マイナンバーの運用開始で関連銘柄に物色


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 衆院本会議で安倍首相が外交報告、麻生財務相が財政演説

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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