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【市況】実質2016年相場入り、やや中長期スタンスでの物色に期待/オープニングコメント


 2015年相場も残すところあと28日、29日、30日の3日間となる。足元で利益確定の流れが強まったことで値ごろ感も出てきており、実質2016年相場入りとなるため、新春相場を意識したテーマ株など、やや中長期スタンスでの物色が期待されるところである。先週末が受け渡しベースでの年内取引最終日だったこともあり、節税対策に関連する売りも一巡した。また、短期的な売買とはいえ、ディーラー等もフットワークが軽くなるため、需給妙味の大きい銘柄等には、値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。

 需給イベントとしては、あす29日にTOPIXリバランスが大引けで行われるため、日本郵政<6178>などの動向が注目されるところ。先週は、魚に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)の成長性に着目した証券各社の強気見通し等を受けて日水<1332>が急騰したが、引き続き短期筋の資金を誘い込みそうだ。

 また、2016年のテーマとしては、年前半にも自動運転技術ベンチャーのZMPの上場が期待されている。自動運転関連として、アートスパーク<3663>はここに来て上昇ピッチが強まり最高値を更新している。その他、フィンテック、マイナンバー、TPP、電力小売自由化、女性活躍、ロボット、ジュニアNISAなど期待されるテーマは多く、掉尾の一振を意識した相場展開も期待されそうだ。

 もっとも、日経平均は節目の20000円回復でいったんは達成感が意識されており、その後の17000円割れで戻り待ちの売り圧力も強い。ここ数年の年末高への期待は小さく、相場全体を押し上げるのは厳しいところである。そのため、物色対象は絞り込まれることになり、より短期筋の資金が集中しやすいだろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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