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【特集】TOKAI HD Research Memo(6):ゼロクーポン債発行により財務体質の改善が進む


■今後の見通し

(3)財務状況

TOKAIホールディングス<3167>の2015年9月末の総資産は前期末比55億円減の1,602億円となった。主な減少要因は売上債権で22億円、有形固定資産で22億円、のれんで8億円となっている。一方、負債合計は前期末比45億円減の1,177億円となった。6月に転換社債型新株予約権付社債100億円を発行したが、借入金等で69億円、支払債務で16億円、その他流動資産(主に預り金、未払消費税等)で42億円減少した。なお、転換社債型新株予約権付社債はゼロクーポン債のため、実質ベースの有利子負債は68億円の減少となっており、財務体質の改善が進んでいる。純資産は配当金の支払いで7億円、その他有価証券評価差額金で3億円減少したことで、前期末比10億円減の425億円となった。

なお、転換社債型新株予約権付社債の転換価格は585円、潜在株式数としては約11%となる。今後、株価が上昇し株式への転換が100%進んだとすれば、9月末で25.9%の水準だった自己資本比率が2017年3月期には36.2%程度まで上昇することとなる。仮に転換が進まなかった場合でも、有利子負債の削減が想定以上に進むことで、2017年3月期の自己資本比率は中期経営計画の目標値であった28.6%から30.1%に上昇する見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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