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【特集】ネットイヤー Research Memo(1):デジタルマーケティング支援は好調、来期以降の成長見据えた先行投資に注力


ネットイヤーグループ<3622>は、インターネット技術を活用したデジタルマーケティング支援事業を手掛ける。顧客は大企業向けが中心。子会社の(株)トライバルメディアハウスはソーシャルメディアに関する分析・コンサルティング分野で業界トップクラス。

2016年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比13.4%増の3,667百万円、営業利益が同59.4%増の216百万円と2ケタ増収増益となった。2015年11月に運用が開始されたセブン&アイホールディングス<3382>のオムニチャネルプロジェクト「omni7」関連の売上高が寄与したほか、自社プロダクト売上高についても「rakumo」を中心に前年同期比31%増と好調に推移したことが主因だ。

ただし、通期業績については売上高が前期比3.6%増の7,500百万円と増収となるものの、営業利益は同43.6%減の250百万円と減益に転じる見通し。大型プロジェクトが上期をピークに一巡することに加えて、新サービス・プロダクトの開発投資や人員体制強化に向けた費用増など来期以降の成長を見据えた先行投資を行っていくことが要因。

スマートフォンやSNSの普及に伴って、企業のデジタルマーケティング領域への投資意欲は活発化しており、同分野で強みを発揮する同社にとっても追い風が続くことになる。大型案件の一巡の影響が出る可能性はあるものの、新規受注の獲得や自社プロダクトの成長により、業績を拡大していく方針だ。新商材としては、マーケティングオートメーションツールとして世界1万社超に導入されている「Salesforce Marketing Cloud」の拡販を強化していくほか、11月より小売店舗向けO2Oアプリクラウドサービス「ぽぷろう」の販売を開始しており、来期以降の収益貢献が期待される。

■Check Point
・第2四半期は大幅な増収増益、オムニチャネルプロジェクトなど寄与
・通期計画に対する進捗は順調、下期は先行投資による費用増を見込む
・新サービスやプロダクト開発に特化した体制を整え、成長スピードを加速

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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