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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):大和ハウス、芙蓉リース、サッポロHD、ソニー

■大和ハウス工業 <1925>  3,368円  -100 円 (-2.9%)  本日終値
 大和ハウス工業<1925>が小幅反落。クレディ・スイス証券では、今後、1年程度は鉄鋼価格の下落による粗利率改善や受注増加による増収効果を享受して利益成長を実現すると指摘。同社は将来を見据えた投資を行っていることから、3~5年の長期的利益成長への期待が株価の上昇要因になるとの見方で、16年3月期営業利益予想を2186億円から2414億円(会社計画は2400億円、市場コンセンサスは2259億円)に引き上げ。レーティング「アウトパフォーム」を継続、目標株価を3400円から3900円に引き上げている。

■芙蓉総合リース <8424>  5,640円  -160 円 (-2.8%)  本日終値
 野村証券のノンバンクセクターのリポートでは、金利が上昇した場合、一時的に債券の含み益減少が想定されるものの、中長期的な運用利回りの上昇や保有契約価値の増加が期待されることから、保険会社は業績面でポジティブな影響を受けると指摘。それでも、実際には米金利そのものに対する感応度は低いとみて、個別では、外部市場環境の変動に影響されず17年3月期も増益確度が高い芙蓉総合リース<8424>、東京センチュリーリース<8439>、第一生命保険<8750>、東京海上ホールディングス<8766>を推奨している。

■サッポロHD <2501>  545円  -15 円 (-2.7%)  本日終値
 サッポロホールディングス<2501>が3日ぶりに反落。SMBC日興証券は、現行の中期計画の最終年度となる同社の16年12月期について、国内酒類事業、国際事業は中計を下回るペースであり、中計達成のハードルが高くなっていると指摘したうえで、改めて中期的な事業拡大計画を反映した次期中計が、16年秋に発表される可能性があるため注目したいとの見解を示している。同証券は、目標株価450円から550円に引き上げているものの、株価には割安感が乏しいとの見方から投資評価は「2」(中立)を継続している。

■ソニー <6758>  2,998.5円  -79.5 円 (-2.6%)  本日終値
 ソニー<6758>が反落。きょうは、クレディ・スイス証券と大和証券がソニーのCMOSイメージセンサー(CIS)の製造拠点のひとつである熊本テクノロジーセンターを見学し、リポートをリリースしている。クレディは従来から、北米大手スマホメーカーの調整や中国スマホ市場での競争激化の可能性(価格下落リスク)が、同社イメージセンサー事業への当面の懸念材料であると指摘しており、シェア改善による数量拡大や生産効率改善等によるコスト低減の加速などが必要との見解を示している。また大和証券は、複眼カメラモジュールは難易度上昇も、内製装置で差異化図っていると解説。短期はスマホ需要に留意が必要と見るものの、中期ではフロントカメラや車載向けに期待するとの見解を示している。

■Jフロント <3086>  1,816円  -46 円 (-2.5%)  本日終値
 J.フロント リテイリング<3086>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、百貨店事業は悪天候による11月の販売不振が足を引っ張ったものの、継続して取り組んでいるコスト削減効果によって増益を確保したと予想。パルコ、卸売、クレジットも総じて前年同期横ばいから微増益になるとみて、16年2月期通期営業利益予想を470億円から485億円に引き上げた。レーティング「オーバーウエイト」を継続している。

■コマツ <6301>  1,931円  -46.5 円 (-2.4%)  本日終値
 コマツ<6301>や日立建機<6305>など建設機械株が安い。17日の米株式市場で、キャタピラー株が急落したことを受け、同業のコマツなど建機株には警戒感からの売りが先行している。キャタピラーの株価は前日比4.2%安の64.90ドルと急落した。米国の9年半ぶりの利上げが新興国からの資金引き上げにつながり景気が悪化することが懸念されている。新興国向け売り上げが高いキャタピラーなど大手建設会社にとっては、新興国景気の悪化は業績悪化要因となる。また、原油価格の下落が中東など産油国の景気悪化となり建機需要の落ち込みにつながることも警戒されている。

■三菱UFJ <8306>  758.2円  -18.2 円 (-2.3%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やみずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが軟調。午前0時50分に日本銀行が、「異次元緩和の補完措置」を発表。現在の年間約3兆円のETFの買い入れに加え新たに年間約3000億円の買い入れ枠を設けることなどを明らかにした。これを受け、メガバンク株などには買いが流入。三菱UFJの場合、株価はマイナス圏から一時、前日比2%強上昇した。ただ、買い一巡後は一転して売りが膨らみ再度、マイナス圏に落ち込だ。ETFの買い入れ枠の設定は、日銀が保有している株式の売却が16年4月から再開することを受けたもの。年間約3000億円の売却規模に対応しており、新規の買い資金流入にはつながらないとの見方が浮上。効果は限定的との見方が強まるとともに、売りが膨らんだ。

■パイオニア <6773>  331円  -6 円 (-1.8%)  本日終値
 モルガン・スタンレーMUFG証券のカーエレクトロニクスセクターのリポートでは、下期業績の変動要因は、原油安に伴う北米市場でのSUV販売好調と中国市場減税策の販売増効果、為替変動の影響、OEM事業でのR&D費用の下期変動リスクや出荷価格変動と指摘。パイオニア<6773>は会社計画の下期営業利益59億円は達成可能とみて、クラリオン<6796>は北米SUV販売好調の市場モメンタムはポジティブと解説。アルパイン<6816>は相対的にVW向けが高いものの、これが理由での大幅な収益変動リスクは少ないと考え、上期段階で増加傾向にあるR&D費用のコントロールが課題と解説。業界投資判断はインラインを継続している。

■CKD <6407>  1,210円  -21 円 (-1.7%)  本日終値
 CKD<6407>が小幅反落。東海東京調査センターでは、流体制御機器は10月、空気圧機器は11月が、「売り上げのボトムになった模様」と指摘。17年3月期業績のドライバーとして、半導体製造装置向け流体制御機器・空気圧機器、ジェネリック医薬品向け薬品包装機などの売り上げ拡大を想定して、これまで受注が低迷していたリチウムイオン電池製造用の捲回機も受注増加の期待感が出てきたと解説。レーティング「アウトパフォーム」を継続、目標株価は1550円から1430円に調整している。

■ラクーン <3031>  547円  +80 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 17日、ラクーン <3031> [東証M]が、BtoB掛売り・請求書決済代行サービス「Paid」(ペイド)」のLINEへの対応を開始したと発表したことが買い材料。情報発信やビジネスに活用できるコミュニケーションツール「LINE@(ラインアット)」の法人向けの料金支払いに「Paid」が導入されることが決定した。LINE@の主要ユーザーである小売・飲食事業者やEC事業者から決済手段として掛売り決済を求める声があり、今回の導入につながった。発表を受けて、「LINE@」は72万件ものアカウント数を持っていることから、顧客基盤の拡大による業績への寄与に期待する買いが向かった。

●ストップ高銘柄
 リアルワールド <3691>  2,125円  +400 円 (+23.2%) ストップ高   本日終値
 攝津製油 <2611>  520円  +80 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値
 さくらインターネット <3778>  523円  +80 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値
 ラクーン <3031>  547円  +80 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 アイリッジ <3917>  5,120円  +705 円 (+16.0%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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