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【材料】積水化学が続伸、「17年3月期営業益1000億円」報道を買う、買い一巡後は上げ幅を縮小する展開

 積水化学工業<4204>が続伸。朝方から買いが先行し、寄付き直後には6月8日以来の1600円台回復場面もあった。17日付け日本経済新聞朝刊が、「高木貞二社長は、2017年3月期に連結営業利益で過去最高となる1000億円超を目指す考えを明らかにした。」と報じたことが買い材料視されたようだ。ただ、後場には上げ幅を縮小する展開となっている。
 同報道では、「成長が見込める自動車分野向けの素材など化学事業をけん引役に伸ばす。欧州や中国など海外で苦戦が続くパイプなどの環境関連事業も選別受注を強化し、採算を高める。今期の連結売上高は前期比1%増の1200億円、営業利益で5%増の900億円を見込む。世界シェア5割を握る自動車ガラス向けの中間膜が需要が旺盛な欧米で伸びる」、「来期も引き続き自動車向けがけん引役となる」・・と伝えた。

 なお、海外で収益性が低い環境関連事業については見直し、競争激化や公共工事の需要減速を背景に赤字案件が増えていたが、今後は選別受注を徹底して赤字案件をなくすという。
 東洋経済「会社四季報新春号」では今期営業利益は前期比1.4%増の870億円、来17年3月期は12.6%増の980億円を予想している。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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