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2015年12月16日16時13分

【特集】伊藤忠エネクス Research Memo(8):電力全面自由化の効果などで17/3期は増収増益を見込む


■業績見通し

(2) 2017年3月期の考え方

伊藤忠エネクス<8133>は中期経営計画の業績計画として売上高1,370,000百万円(前期比1.5%増)、営業利益20,000百万円(同19.0%増)、当期利益10,000百万円(同22.0%増)を計画している。2016年3月期から2017年3月期の増益要因としては、カーライフ事業と電力・ユーティリティ事業の貢献度が高い計画となっている。一方、ホームトレード事業とエネルギートレード事業については、LPガスや産業用石油製品に対する需要を慎重にみて低い増益率を計画している。

ホームライフ事業の5億円の増益効果は、新規顧客開拓や機器販売などによるものとみている。リスク要因は原油価格の動向だが、現状の水準からの下落幅は限定的と考えている。

カーライフ事業の増益幅が大きくなっているのは、OCGにおいて日産自動車のモデルチェンジサイクルによる増収効果を織り込んだためだ。法人需要など一定のモデルチェンジ効果が期待できるため、この部分での不安要素は小さいと考えている。加えてCSのブランディング効果や6事業強化策も実を結んでくるタイミングと期待される。

電力・ユーティリティ事業では言うまでもなく電力全面自由化の効果だ。2017年3月期は電力販売量を前期比約30%増の2,200GWhを計画しているが、そのうち77%に当たる1,700GWhを小売り販売する計画だ。これが達成されればおのずと収益はついてくることになろう。低圧分野向け電力小売がスタートするが、注視すべきは低圧分野の販売量ではなく、小売比率の確保にあるというのが弊社の考え方だ。小売と卸売の採算性の差が拡大している状況が続くと考えられるためだ。

エネルギートレード事業の増益シナリオはアスファルトの回復と、アドブルーや船舶燃料などの産業向け需要の回復が中心とみられる。また、引き続いての非効率取引見直し効果も利益押し上げに貢献すると期待される。新事業については利益貢献という点ではまだ限定的なものにとどまるとみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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