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2015年12月16日15時36分

【特集】明豊ファシリ Research Memo(1):民間分野だけでなく今後は公共分野でもCM事業の普及が進む


明豊ファシリティワークス<1717>は、建築に関して技術的な中立性を保ちつつ、発注者(施主)の代行者または補助者となって施主側に立ち、基本計画や設計、工事発注方式の検討、工程管理、コスト管理などを行うコンストラクション・マネジメント(以下、CM)事業を展開する。情報の可視化による「フェアネス」と「透明性」、並びに高い専門性と提案力に裏打ちされた「高品質なサービスの提供」「プロジェクトの早期立ち上げ支援」を行うことで顧客からの信頼を獲得し、成長を続けている。

2016年3月期第2四半期累計(2015年4月?9月)業績は、経常利益が前年同期比3.4%増の152百万円と堅調に推移した。売上高が同37.6%減と大きく減少したが、これはアットリスク方式(工事費用も売上高として計上)の案件が相対的に減少し、ピュア方式(手数料収入のみを売上高として計上)の案件が増加したことによるもの。社内で管理する売上粗利益(売上高から工事費など社内コスト以外の売上原価を差し引いたもの)ベースでの受注高は、会社計画並びに前年同期に対して増加しており、順調に推移した。

2016年3月期の経常利益は前期比4.9%増の590百万円と過去最高益を更新する見通し。大手企業からの継続案件を中心にCM事業やCREM事業などが増益に貢献する。また、中期的にも業績の成長余地は大きいとみられる。民間分野だけでなく今後は公共分野でもCMの普及が進みそうなためだ。地方自治体では建設プロジェクトにおいて、専門性の高い知識や運営ノウハウを有する人材が不足していることもあり、CM事業者への関心が高まっている。国交省でも発注者支援業務として、地方自治体でのCM普及に向けた取り組みを進めており、地方自治体の中でも「明豊のCM」というブランドは確実に高まっているようで、2016年度以降の受注拡大が期待されよう。

同社の業績を見るうえでポイントとなるのは、人材となる。ブランド力の向上とともに優秀な人材を採用できるようになってきたが、それでも年間増加率10%程度の採用で、純増はそれを若干下回る年率5%程度となる。同社がサービス品質の維持と組織力の強化を最優先にしているためで、過度な人員増強は行わない方針のためだ。このため業績が急拡大する可能性は低いものの、今後も着実な人員増と1人当たり生産性向上によって、年率2ケタ台での成長が期待できるものと弊社ではみている。

■Check Point
・発注プロセスと工事項目別コストを可視化し発注者と共有
・成長機会は企業モラルやコンプライアンス意識の高まり
・16/3期2Qは減収営業減益となるが、受注案件数は増加傾向に

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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