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【市況】次第に中小型株やフィンテックなどテーマ株にシフトか/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に反発。395.93円高の18961.83円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えている。前日に1バレル35ドルを割り込んでいた原油先物価格が37ドル台を回復し、欧州株式相場も堅調推移となるなか、米国市場ではNYダウが156ドル高となった。この流れを受けてシカゴ日経225先物は大阪比295円高の18845円と大幅に上昇しており、これを引き継ぐ格好から幅広い銘柄に買いが先行した。
 その後は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちとなるなかで、高値圏でのこう着感が強まっていたが、前場半ば辺りからじりじりと上げ幅を拡大させてきている。セクターでは空運が唯一下落となる一方で、証券、情報通信、保険、銀行、その他金融、石油石炭、輸送用機器、非鉄金属が3%を超える上昇となっている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。

 日経平均はギャップ・アップで前日の下落部分を一気に吸収し、その後は5日線レベルを捉えてきている。一目均衡表では雲上限を突破してきており、売り方の買い戻しも入りやすい需給状況のようである。また、米利上げが確実視されるなかで、メガバンクなど金融セクターが堅調に推移していることも買い安心感につながる。
 ただし、インデックスに絡んだ商いが中心のため、KDDI<9433>、ソフトバンクグ<9984>、ファナック<6954>などのインパクトが大きい。そのため、日経平均が400円近く上昇する中でも、やや手掛けづらさもあるとみられる。日経平均が19000円を捉えたとしても、FOMCの結果待ちのなかでは一段の上昇は考えづらく、次第に中小型株やフィンテックなどテーマ株にシフトしやすいだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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