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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米利上げを織り込み、メガバンクなど金融株に関心


16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米利上げを織り込み、メガバンクなど金融株に関心
■外資系証券の注文動向:差し引き30万株の売り越し
■前場の注目材料:ツバキ・ナカシマ<6464>が東証1部に新規上場


■米利上げを織り込み、メガバンクなど金融株に関心

16日の東京市場は買い先行の展開となろう。前日に1バレル35ドルを割り込んでいた原油先物価格が37ドル台を回復し、欧州株式相場も堅調推移となるなか、米国市場ではNYダウが156ドル高となった。この流れを受けてシカゴ日経225先物は大阪比295円高の18845円と大幅に上昇しており、これを引き継ぐ格好から幅広い銘柄に買いが先行することになろう。

ただし、買い一巡後は米連邦公開市場委員会(FOMC)において利上げ実施を見極めたいとする模様眺めムードも強まりやすく、次第にこう着感の強い相場展開に向かうことになりそうだ。そのため、シカゴ先物にさや寄せする格好から指数連動性の大きい主力処が上昇した後は、個人主体による中小型株やテーマ株などへ資金がシフトする可能性も考えられる。

物色の流れとしては、米利上げを想定した流れから、メガバンクなど金融株のほか、利上げ後の為替変動を背景としたFX関連など。円相場がやや円安に振れて推移していることもあり、輸出関連への見直しも意識されそうだ。その他、民泊サイト運営の米Airbnb(エアビーアンドビー)と米REIT大手3社は、アパート貸し出しで提携を協議していると、一部報じられており、足元で活発な取引がされている民泊関連への関心が高まりそうである。

その他、FOMC通過後のアク抜けのほか、金融政策決定会合での追加緩和への思惑も高まりやすいだろう。12月の追加緩和を予想する流れはないものの、現在の株価水準においては、緩和メリット銘柄には打診買い程度は入りやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き30万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1330万株、買い1300万株、差し引き30万株の売り越しの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

12月9日(水):970万株の売り越し
12月10日(木):70万株の買い越し
12月11日(金):340万株の売り越し
12月14日(月):360万株の売り越し
12月15日(火):290万株の買い越し


■前場の注目材料

・NY原油先物(37.35、+1.04)、NYダウ続伸(17524.91、+156.41)
・米AirbnbとREIT3社、アパート貸し出しで提携へ
・JAL<9201>、テロ事件の影響で成田パリ便運休へ
・ツバキ・ナカシマ<6464>が東証1部に新規上場


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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