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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~個人主体の中小型株物色は活発


14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・個人主体の中小型株物色は活発
・ドル・円は121円08銭付近、日本株の下げ幅縮小でやや戻す
・225銘柄値上がりは大林組<1802>、ヤマトHD<9064>、日水<1332>など6銘柄のみ


■個人主体の中小型株物色は活発

日経平均は大幅に反落。473.16円安の18757.32円(出来高概算11億株)で前場の取引を終えている。先週末の米国株安のほか、為替市場での円高の流れが嫌気され、心理的な節目の19000円を大きく割り込んで始まった。その後は、15・16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、リスク回避姿勢からじりじりと下げ幅を拡大。一時18611.09円まで下げており、下げ幅は600円を超える場面もみられた。

セクターでは東証33業種全てが下げており、鉱業、保険、非鉄金属、石油石炭、証券、機械が3%を超える下落に。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1700を超えており、全体の9割を占めている。朝方に日銀が発表した12月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、企業の景況感は横ばいとなり、市場の反応は限られている。

日経平均は一時下げ幅が600円を超える場面もみられたが、前引けにかけてやや下げ幅を縮めてきている。一目均衡表では雲のねじれの局面に到達してきており、このまま下ひげを残す格好で下げ渋りをみせてくるかが注目される。また、東証1部の値下がり数は9割を占める全面安商状であるが、新興市場などの中小型株への物色は活発である。

日経平均の下落率が2.46%、TOPIXの2.15%に対して、東証2部は1.11%、マザーズ指数は1.21%、ジャスダック平均は1.19%と相対的にしっかりである。短期筋の値幅取り狙いの動きともみられるが、中小型株での循環物色は意識されやすい。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は121円08銭付近、日本株の下げ幅縮小でやや戻す

ドル・円は121円08銭付近で推移。日経平均株価が下げ幅を縮小したことから、ドルはやや値を戻した。

ドル・円は前週末に原油価格の指標となるウェエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が一時35.16ドルまで下落し、リスク回避の円買いが強まった。週明け東京市場で、ドル・円は日経平均株価の大幅安を受け朝方やや売られたが、その後は日経平均の下げ幅縮小でドルは値を戻す展開となった。

足元で株安が多少意識されているようだが、リスク回避的な円買いのフローは朝方から増えていないようだ。ランチタイムの日経平均先物は下げ幅をさらに縮小していることから、ドルはさらに値を戻す展開となろう。ただ、15-16日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果が判明するまでは、主要通貨の為替取引はやや動意薄の状態が続く可能性がある。

12時25分時点のドル・円は121円08銭、ユーロ・円は132円74銭、ポンド・円は183円95銭、豪ドル・円は87円05銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・225銘柄値上がりは大林組<1802>、ヤマトHD<9064>、日水<1332>、宇部興<4208>、JT<2914>、ユニー<8270>のみ
・目標株価引き上げのエンジャパン<4849>、東海理化<6995>がしっかり
・郵政グループは日本郵政<6178>、ゆうちょ銀行<7182>がやや下げ幅縮める


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 10月第3次産業活動指数(前月比予想:+0.5%、9月:-0.4%)

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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