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2015年12月13日09時15分

【市況】【植木靖男の相場展望】 ─ まさかの日銀追加金融緩和策に期待

株式評論家 植木靖男

「まさかの日銀追加金融緩和策に期待」

●遠のいた2万円台回復

 予想とか期待はとかく外れるもの。ここへきての株価はまさにそれを痛感させられることとなった。

 年前半のギリシャ危機、真夏の中国ショック、そしてドイツのフォルクスワーゲンの不正事件、さらにここで浮上してきたのが原油安ショックだ。どうやら年内の2万円台回復への道程は一段と遠くなった感がある。

 そもそも中国ショックが一段落したあと株価が急ピッチで戻したことで、市場では日経平均2万円回復はおろか年内にも2万1000円超との強気な見方が増えた。多くの投資家の期待が大きくなればなるほど期待外れとなるのは、この世界では枚挙にいとまがない。

 口さがない連中は、相場は常に少数派が勝利する、と語る。もちろん、それは絶対的なものではない。しかし、期待が外れた事実は忘れがたく、期待通りになったことはすぐ忘れてしまうものである。

 さて、原油安であるが、株式への影響としては昨年夏の100ドル台から本年3月の43ドルまでの暴落で経験済み。08年12月の33ドルを下回ることがなければ、株価への影響は乏しいのではないか。

 日本経済にとって原油安は追い風だが、それも度が過ぎれば厄介なことになる。産油国のどこかがデフォルトにでもなれば世界経済は大混乱をみせる。他人事では済まされないだろう。

●内需の食品、医薬品株に照準

 では、今後の株価はどうみたらよいか。ここは懸念材料が原油安と明確になった以上、あとは罫線を手掛かりにするのが賢明。12月4日急落した1万9504円を中一日であっさり下抜いたことで先安感は強まっている。

 もっとも、第3週は数日戻るのが定石だ。米利上げ後、もう一度売り方は叩きにくるとみてよい。だが、1万9000円処は9月安値から12月1日の2万0012円までの上昇の3分の1押し水準にある。下値はさして深くはないはずだ。

 それに市場の一部には米利上げ後、日銀は間を置かず追加金融緩和に踏み切ると読む向きも結構多い。日銀金融政策決定会合の結果発表は12月18日だ。仮に実施すれば年末の掉尾の一振、そして年明けの正月相場へとつながる公算が大きい。

 12月中の追加緩和なら、これはサプライズだ。いまはまさか、とみる市場関係者が圧倒的に多い。だが、政策はサプライズであることが最も効果が大きい。

 ところで、当面というより年末年始相場での物色をどうみるか。理屈の上ではやはり内需株であろう。

 たとえば食品株。円安になっても需要はあり、値上げで原材料高を吸収できている。ヨコレイ <2874> など妙味がありそうだ。医薬品株も捨てがたい。小野薬 <4528> が牽引している限り人気は続こう。後発薬大手の沢井製薬 <4555> は十分下値鍛錬を経ているようだ。

2015年12月11日 記

株探ニュース

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