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【特集】日本トリム Research Memo(6):プロモーション活動などが奏功して認知度が向上した水素水


■2016年3月期第2四半期トピックス

日本トリム<6788>の2016年3月期第2四半期は主力のウォーターヘルスケア事業が収益を大きく伸ばす一方で、今後の成長の柱と期待される医療関連事業に関しては、収益貢献できる体制が整ってきた点が大きなトピックスと言えよう。以下に各事業のトピックスをまとめる。

(1)国内整水器販売

繰り返しになるが、上半期で過去最高の販売台数を達成したことが大きなトピックスと言えよう。けん引役となったのは、DS、HS、SSの3事業部であるが、特にDSとSS事業が売上高ベースで前年同期比2ケタの大きな伸びとなった。

DS及びSS事業部が大きく売上げを伸ばした理由は、3点挙げられる。第1点は、広報・宣伝活動の強化が奏功し、同社の整水器の認知度が向上したことである。4月からテレビ、新聞、雑誌での広報・宣伝を拡大。美容に関心の高い30~40代女性の間で人気のあるモデルのSHIHOを起用したテレビのスポットCMをゴールデンウィークとその前後に当たる4月27日から5月10日までの期間に約1億円を投じて全国65局で放送した。テレビCMは、4月から9月の半年間、フジテレビ系列の情報番組「とくダネ!」、10月からはテレビ朝日系列の情報番組「林修の今でしょ!講座」でも流している。広報に関しては、新聞36件、雑誌8件、テレビ9件、Webニュース175件(いずれも同社調べ)の記事が掲載・放送された。

第2点は、水素水そのものの認知度が上がったことである。同社の広報・宣伝活動がその一翼を担ったのも確かであるが、そのほかに他社からの参入も大きい。例えば、ペットボトル入りの水素水がテレビショッピングなどで販売され始めている点などである。水素水の認知度が上がった結果、整水器の市場も拡大し、それが同社の整水器販売拡大にもつながったと考えられる。

第3点は、ペットボトル入りの水素水の愛飲者が整水器の新規購買に移っているという点である。整水器は、ペットボトル入りの水素水よりもコストパフォーマンスにおいて格段に優れる。そのうえ、同社の整水器は医療機器としての認定を受けており、信頼性が極めて高い。水素水の効果をまずペットボトルで試して、効果を確認した消費者が本格的に水素水のある生活に移るという流れが着実に進んでいると推察される。

ただ、これらのような要因が同社の整水器の販売拡大につながるまでには、もっと長い経緯があったことを投資家は認識すべきであろう。同社は、長年、電解水素水の医学的な効能を国内外の大学を始めとした専門の研究機関と共同で研究し、科学的に証明を重ねて発表を続けてきた。ほかにも、社員の病院の受診料の統計を取り、効果の裏付け作業をするなど、電解水素水の高い効果に関する様々な検証を行い続けてきている。これらの研究成果一つひとつはすぐには売上に結び付かないが、それらの蓄積があったからこそ、今回の販売拡大へとつながったことを忘れてはならないであろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤 邦光)

《HN》

 提供:フィスコ

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