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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):小野薬、ジグソー、TASAKI、クレセゾン

■小野薬品工業 <4528>  20,885円  +1,390 円 (+7.1%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 小野薬品工業<4528>が上場来高値を更新して大幅高。きょうは外資系証券、国内大手証券からのポジティブな内容のリポートが好感されている。野村証券が野薬品工業のレーティング「BUY」、目標株価2万4000円でカバレッジを再開としていることがわかった。同証券のアナリストは、「がん免疫治療法の中心であるOpdivoの国内快進撃前夜」という見出しで始まるリポートをリリース、株価は新薬を評価する、海外開発状況や売り上げ動向が株価を押し上げるカタリスト、としている。きょうは野村証券だけではなく、外資系証券会社からもレーティング「オーバーウェイト」継続、目標株価を2万100円から2万4100円に引き上げていることが確認されている。

■ジグソー <3914>  13,270円  +860 円 (+6.9%)  本日終値
 10日、ジグソー <3914> [東証M]が12月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■日新電機 <6641>  997円  +64 円 (+6.9%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 日新電機<6641>が急騰。きょうは、為替が円安傾向に振れていることもあって、これまで全体相場の下げを主導した電機セクターにリバウンド狙いの買いが流入している。そのなか、東証信用残で信用倍率0.37倍の同社株はミニ踏み上げ相場の様相を呈し、1994年以来21年ぶりの4ケタ台に歩を進めている。16年3月期営業利益は23%増益の110億円を予想するが半導体向けなどにイオン注入装置が好調で、増額の可能性を内包する。また、米アップルがiPhoneの表示装置として有機ELパネルを採用する方針を打ち出しているほか、これに呼応して韓国LGも中小型有機液晶パネルの新工場建設に動き、数年間で1兆円超の巨額投資観測が浮上するなかで、有機EL関連にテーマ買いの動きが根強い。「有機ELディスプレーの採用では、同社が手掛けるイオン注入装置などに商機が巡るとの見方があり買い人気を後押ししている」(市場関係者)との見方もあるようだ。

■TASAKI <7968>  1,754円  +99 円 (+6.0%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 TASAKI<7968>が反発。同社は10日の取引終了後、15年10月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を従来予想の226億円から209億6000万円(前期比10.1%増)へ、営業利益を26億7000万円から25億5000万円(同75.3%増)へ、純利益を24億4000万円から33億4000万円(同2.9倍)へ修正した。素材卸の仕入れや販売時期を調整、新規出店の遅れなどで売上高と営業利益は下方修正となるが、回収可能性のある部分について繰延税金資産を計上し法人税等調整額10億4500万円を計上することで純利益は上方修正し上場来最高益となる見込み。

■SRAホールディングス <3817>  2,819円  +147 円 (+5.5%)  本日終値
 独立系のシステム開発一括受託会社のSRAホールディングス<3817>が大幅反発。買い優勢で始まった株価は徐々に上げ幅を拡大する展開。同社は10日引け後に、11月度の主要子会社売上高(速報ベース)を開示した。主要子会社SRAの売上高が前年同月比20.1%増の14億4000万円となり、好感されているようだ。主要子会社AITは同16%増、海外子会社は15.9%と好調だった。

■クレディセゾン <8253>  2,413円  +96 円 (+4.1%)  本日終値
 クレディセゾン<8253>が急伸。クレディ・スイス証券では、みずほ銀行のカード事業は緩やかにオリエントコーポレーション<8585>へ移行するかも知れないものの、利益への影響は大きくないと指摘。好調な不動産事業が、利息返還損失引当金の追加繰り入れなどを相殺すると予想して、レーティング「アウトパフォーム」を継続。目標株価を2850円から3100円に引き上げている。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,436円  +61.5 円 (+2.6%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が反発。同社はこの日、17年11月に、大阪府茨木市に関西圏ではグループ最大級となる総合物流ターミナル「関西ゲートウェイ(関西GW)」を稼働することを発表した。この施設は、大和ハウス工業<1925>が建設する新物流施設を、定期建物賃貸借契約により賃貸借するもの。グループ12社が入居し、各社が持つ付加価値機能とスピード輸送ネットワークを一体化した「止めない物流」を展開。また、厚木GW(13年8月稼働)や中部GW(16年10月稼働予定)に加え、関西GWが稼働することで、関東・中部・関西の主要都市間における当日配送を実現する。

■ファンコミ <2461>  826円  +18 円 (+2.2%)  本日終値
 ファンコミュニケーションズ<2461>が反発66。きょうの前引けに、連結子会のエイトクロップス(東京都渋谷区)が運営するスマートフォンアプリ向けCPI(Cost Per Install=成果報酬型広告の一つ)広告ネットワーク「adcrops(アドクロップス)」は、11日よりYahoo! JAPANが提供するアプリマーケティングツール「Yahoo! MOBILE INSIGHT」と連携すると発表し、買い手掛かり材料視されているようだ。このほか、いちよし経済研究所は、同社の高成長を牽引した「nend」がゲーム向けを中心に鈍化しているほか、アップルによる広告規制の影響も一部商材の売上鈍化につながっている可能性もあると指摘。いちよしでは「nend」についてはゲーム向けに匹敵する大口の需要先が現時点では不在であることから、当面は伸び悩みが続くとみて、15年12月期以降の業績予想を下方修正、フェアバリューは1500円から1300円へ引き下げられた。ただ、レーティングは最上位の「A」を継続している。

■システナ <2317>  1,398円  +30 円 (+2.2%)  本日終値
 10日、システナ <2317> が統合監視ソフト開発を手掛けるラトビアのZabbix社とパートナー契約を締結したと発表したことが買い材料。今回の契約により、同社はオープンソース・ソフトウェア「Zabbix」による運用自動化の推進を目指して、「システム監視自動化サービス」の提供を開始した。「Zabbix」の利用でコストを抑えたシステム監視環境の構築を実現、リモート監視運用、サポート対応とセットで販売する。発表を受けて、新たなトータル・ソリューション・サービスの販売による収益拡大に期待する買いが向かった。

■日立マクセル <6810>  2,126円  +43 円 (+2.1%)  本日終値
 10日、日立マクセル <6810> が従来品に比べ約2倍のエネルギー密度を実現するリチウムイオン電池技術「アルシオン」を開発したと発表したことが買い材料視された。同技術は、スマートフォン向けリチウムイオン電池で培ったシリコン電極材料を用いた高容量化技術をさらに発展させたもので、ウェアラブル機器を始めとした小型機器に売り込むとしている。

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