市場ニュース

戻る
 

【通貨】欧米為替見通し:ポンド・ドルは弱含み、1.5ドル維持できるか注視


今日の海外市場では、ポンド・ドルが弱含む展開となりそうだ。今晩発表される英中銀金融政策委員会(MPC)による金融政策は現状維持の公算で手がかりにはなりにいため、相関性の高い原油価格の安値圏推移がポンド相場を押し下げると予想する。対ドルでは節目の1.5ドルを維持できるか注目したい。

今日は、英中銀の金融政策発表(21時)、MPCの議事要旨公表(同)、カーニー英中銀総裁講演(11日3時半)が予定されている。英中銀は政策金利0.50%、資産購入枠3750億ポンドの維持を賛成8人、反対1人(マカファティ委員)で決定する公算。インフレ、GDPをともに下方修正した前回発表の四半期インフレ報告に基づき、英中銀は早期の利上げに慎重なスタンスを維持する見通し。市場では、今日のMPCは手がかりにはなりにくいとみている。

一方、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が採算ラインの40ドルを下回り、6年超ぶりの安値圏で推移していることが意識されやすい。ポンド・ドルは8日に原油価格の一段安を受け、4月23日以来、約8カ月ぶりに1.5ドルを下抜けた。前日の海外市場でポンド買い・ドル売りのきっかけとなったユーロ買い・ドル売りの動きはいったん収束。WTIが8日に付けた年初来安値36.64ドルを目指す展開になると、ポンド・ドルは再び1.5ドルを割り込む展開となりそうだ。ちなみに1.5ドルは、この5年間では下値支持線として機能している重要な水準でもある。

【今日の欧米市場の予定】

・17:30 スイス中銀が政策金利発表(-0.75%に据え置き予想)
・18:30 英・10月貿易収支(予想:-97億ポンド、9月:-93.51億ポンド)
・21:00 英中銀が金融政策発表(政策金利0.50%、資産購入枠3750億ポンド据え置き予想)
・21:00 英中銀金融政策委員会の議事要旨発表
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27万件、前回:26.9万件)
・22:30 米・11月輸入物価指数(前月比予想:-0.8%、10月:-0.5%)
・03:00 米財務省30年債入札(130億ドル)
・03:30 カーニー英中銀総裁講演
・04:00 米・11月財政収支(予想:-675億ドル、14年11月:-568.18億ドル)

《SY》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均