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【特集】イデアインター Research Memo(2):売上高増大へと明確に舵を切った中期経営計画


■中期経営計画の概要

イデアインターナショナル<3140>は毎年中期経営計画をローリング(見直し)しており、2015年8月に、2016年6月期から2018年8月期までの3ヶ年中期経営計画とその業績計画を発表した。2015年中期経営計画の特徴は、トップライングロース、すなわち売上高の増大へと明確に舵を切ったことだ。2014年中期経営計画と比較すると、2017年6月期の売上高計画は従来の5,639百万円から8,100百万円へと43.6%も上方修正された。新計画となる2018年3月期については10,600百万円とさらに伸びが加速する計画となっている。

同社は従来からコンスタントにヒット商品、人気商品を生み出してきた実績がある。現在の売れ筋商品はトラベルグッズ、キッチン家電、オーガニック化粧品などだ。同社は、この商品力を活かしてトップライングロースを目指すが、2016年3月期から2つの施策に取り組むことを打ち出した。1つはトラベル用品のリアル店舗の積極出店で、もう1つはeコマース(EC)の拡大だ。リアル店舗で売った方がより売りやすいものと、店舗投資を抑えてEC販売を伸ばした方が効率のよいものを明確に区別し、メリハリのある投資を行うということだ。同社はこの2つの策を今中期経営計画実現の骨格と位置付けている。

詳細は後述するが、トラベル用品の店舗展開では中期経営計画3年間で50店舗出店という意欲的な目標が掲げられている。この背景には既存店の好調な販売状況があると思われる。また、店舗投資と運営面での、ローコストオペレーションのノウハウが蓄積されてきたことも一因と考えられる。また、EC拡大においては、それをサポートする手段として広告宣伝費の積極投下が計画されている。同社は2015年6月期において試験的に広告を行い、十分な手応えを得た。それが今期の本格的な広告宣伝費投下の大きな自信につながっている。また、広告宣伝に対してただ資金を投入して代理店任せにするのではなく、健康コーポレーショングループの広告出稿ノウハウを活用する点も成功に対して自信を深める要因となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《RT》

 提供:フィスコ

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