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【経済】NYの視点:確実視されている米利上げに不安感も


米金利先物市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が来週に開催が予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げを80%から90%近く織り込んだ。労働市場の改善でFRBは利上げを開始するだろうが、リセッショナリーな指標も見られることから同時に利上げを警戒する市場参加者も少なくない。また、原油安も止まらず金融危機時の安値を割り込むとほぼ15年ぶりの安値となる20ドル近辺まで下落する可能性も指摘されている。

米資産運用会社ダブルラインキャピタルのジェフリー・ガンドラッシュ最高経営責任者(CEO)はコンファレンスコールで、「米国の国内総生産(GDP)が今後数四半期に成長の伸びが鈍化する兆しがあるにもかかららずFRBは利上げを決意しているようだ」と述べ、「もし、FRBが利上げを実施するとしたら、興味深い実験になる」と加えた。

米商務省が9日にワシントンで発表した10月の卸売在庫は前月比0.1%減と、予想外に3か月ぶりのマイナスに落ち込んだ。前年比では3.6%増で2013年9月来の低い伸びに留まった。また、卸売売上高は前月比横ばいと、市場予想の0.2%増に達せず9月の0.5%増から伸びが鈍化。前年比では3.7%減と昨年12月以来減少が続いている。在庫と売上の割合も1.31と金融危機、景気後退時の2009年初旬以降で最高に達した。米国の10-12月期の国内総生産(GDP)にとってはマイナス材料となる。

《NO》

 提供:フィスコ

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