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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):国際石開帝石、ピジョン、NTN、かんぽ生命

■国際石油開発帝石 <1605>  1,164.5円  -61.5 円 (-5.0%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>など資源開発関連株や昭和シェル石油<5002>など石油株が軒並み安い。ここ北米指標であるWTI原油市況が再び軟化傾向を強めており、米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が売られている。この流れが東京市場にも波及している。前週開催されたOPEC総会で目標産油量を据え置かれたことで、改めて供給過剰懸念が高まっており、WTI原油先物価格は前日7日に2ドル32セントの急落で1バレル=37ドル65セントと6年10カ月ぶりの安値水準に沈んだ。これを受けて、原油市況安が収益デメリットとなる銘柄群に売りがかさんでいる。

■ピジョン <7956>  3,220円  -170 円 (-5.0%)  本日終値
 ピジョン<7956>が大幅続落。同社は昨日引け後、16年1月期第3四半期累計の連結決算を発表。売上高は前年同期比11.7%増の683億1900万円に、営業利益は同14.6%増の111億2800万円になった。引き続き海外事業や国内ベビー・ママ事業の業績拡大が増収につながり、事業拡大に伴う生産拠点の稼働向上などにより、売上原価率が前年同期比で約1.6ポイント改善したことなどで利益を押し上げたと発表したものの、三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、「中国事業の鈍化から市場の高い期待値を下回ってきておりネガティブ」と解説。クレディ・スイス証券では、「中国が想定以上に弱い点が気掛かり」との見解を示している。

■NTN <6472>  579円  -20 円 (-3.3%)  本日終値
 NTN<6472>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、同社決算及び足元の業況などを踏まえ、今期以降の予想営業利益を据え置いているものの、新興国通貨安と仲裁裁定の結果に伴う損害賠償金の支払いの計上を主要因に16年3月期の経常利益、当期利益を下方修正。機械セクター内で同社の今後の株価パフォーマンスが相対的に中位になるとみて、レーティングは「ニュートラル」を継続しているものの、目標株価は730円から690円へ引き下げられた。

■アース製薬 <4985>  5,030円  -170 円 (-3.3%)  本日終値
 アース製薬<4985>が反落。同社は昨日引け後、15年12月期通期連結業績予想の下方修正を発表。売上高は従来予想の1650億9100万円から1603億円(前期比9.9%増)に、営業利益は同62億6800万円から44億5000万円(同8.1%減)となった。修正要因として、販売最盛期の夏場の天候不順や設置型虫よけ市場の低迷で主力の殺虫剤が計画を下回ったことなどを挙げ、これにより売り上げ構成比が変化、予想以上の製品および原材料の廃棄となり評価減を計上することとなった。

■住友大阪セメント <5232>  442円  -12 円 (-2.6%)  本日終値
 住友大阪セメント<5232>が反落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、16年3月期下期からセメント内需が回復に向かうと見ていたものの、前年水準が低い11月もマイナス成長が続き、内需回復の兆しが見えないと指摘。12月以降も減少が続く可能性があるため、当面はボトムを探る展開を予想し、16年3月期営業利益予想を255億円から230億円(会社計画は240億円、市場コンセンサスは242億3300万円)に引き下げた。レーティングを「オーバーウエイト」から「ニュートラル」に、目標株価を530円から525円に引き下げている。

■日立金属 <5486>  1,564円  -42 円 (-2.6%)  本日終値
 日立金属<5486>が反落。モルガン・スタンレーMUFG証券では、今下期の事業環境でみれば、改善すべき課題への取り組みに足踏み感あるため、短期では材料難、中長期では割安感が強いと指摘。次年度入り後の新中期経営計画発表が次の注目点とみて、成長戦略の再確認、課題への取り組み再強化、財務体質改善が進む中で株主還元強化や一段の資本効率向上にどう取り組むかなどを明らかにできるかがポイントになると解説。レーティング「オーバーウエイト」を継続、目標株価を2500円から2150円に引き下げている。

■新日鐵住金 <5401>  2,431円  -64.5 円 (-2.6%)  本日終値
 UBS証券の鉄鋼セクターのリポートでは、特殊鋼は鉄屑や燃料費下落の一方、鋼材価格の値下げに時間差があり一時的にマージンは回復、中国は減税影響で復調していると解説。電炉は鉄屑価格が会社前提以下で、15年度決算は超過ペースもモメンタムは下降傾向とみて、16年度は減益もあると想定。高炉は数量と輸出価格が小幅未達ペース、中国ミルの減産で市況反転の期待があるものの、保護主義の加速で収益動向は不透明と分析。収益モメンタムは特殊鋼>電炉>高炉の順とみて、銘柄では新日鉄住金<5401>と日立金属<5486>を推奨している。

■エイチ・アイ・エス <9603>  3,970円  -95 円 (-2.3%)  本日終値
 エイチ・アイ・エス<9603>が反落。インバウンド関連銘柄として需要が高まり買われていたセクターに織り込み済みの銘柄も散見されるようになってきた。岩井コスモ証券ではエイチ・アイ・エスのリポートをリリース。同証券ではインバウンド関連の有力企業だがレーティングを「A」から「B+」へ格下げしており、目標株価を5300円から4300円に引き下げている。アナリストは「今上期の営業増益率は一旦、鈍化する見通し。中期的にはインバウンド関連の有力企業との見方に変わりはない、『民泊』ビジネスの普及でビジネスチャンスが広がる可能性も」と解説している。テクニカル面では株価チャートが4000円で上値が重たくなっている、価格帯別出来高が4000円から4200円の価格帯で一番出来高が多くなっており、この水準を上抜くには相当のパワーと出来高をこなさす必要があるとみられる。

■かんぽ生命保険 <7181>  3,340円  -50 円 (-1.5%)  本日終値
 かんぽ生命保険<7181>、ゆうちょ銀行<7182>、日本郵政<6178>が揃って反落。大和証券がかんぽ生命保険のリポートをリリースした。同証券のアナリストはレーティングを新規「3(中立)」、目標株価3400円としている。「成長期待もバリュエーションは妥当な水準」とし、また同業他社との比較で割安感は見出せない、株主還元、利益成長への期待は既に織り込まれているとの見解を示している。株価チャートで比較すると日本郵政グループ3社のうち、一番好パフォーマンスが日本郵政、ゆうちょ銀行、一番アンダーパフォームがかんぽ生命保険となっている。

■ヤクルト本社 <2267>  6,140円  -80 円 (-1.3%)  本日終値
 ヤクルト本社<2267>が反落。UBS証券は同社について、販売本数が伸びていない国内乳飲料は、来期、広告費を中心に販売投資を強化し売上成長を優先、医薬品は後発品への置き換え率の上昇や、薬価引き下げで利益面は苦戦しそうとみて、全社営業増益率は今期20%超から来期4.7%に鈍化すると予想している。ただ、改めて、中国、インドネシアにおける、中長期の高い成長力には自信が持てると解説。目標株価を6500円から6300円へ引き下げているものの、レーティングは「ニュートラル」を継続している。

■アンドール <4640>  454円  +80 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値
 7日、アンドール <4640> [JQ]がポリゴンデータ編集システム「STL 工房2」を来年1月に発売開始すると発表したことが買い材料。3次元計測器や3Dプリンターの普及で、3次元立体図形に使用する多角形であるポリゴンの大容量データを取り扱う企業が増加している。これに対し、同システムは大容量のポリゴンデータを簡略化することで、技術者の作業負荷の軽減を実現する。発表を受けて、3次元データ編集システムの販売による収益拡大に期待する買いが向かった。株価は80円ストップ高の454円買い気配。

●ストップ高銘柄
 テリロジー <3356>  406円  +80 円 (+24.5%) ストップ高   本日終値
 アンドール <4640>  454円  +80 円 (+21.4%) ストップ高   本日終値
 インベスターズクラウド <1435>  3,100円  +500 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 図研エルミック <4770>  644円  +100 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値
 以上、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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