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【特集】北の達人 Research Memo(3):海外からの需要が拡大、アジアマーケットへの施策に取り組む


■会社概要

(3)成長に向けた施策とその進展

北の達人コーポレーション<2930>は、今後の成長に向けた施策として、ブランディングの強化やアジア展開の本格化に取り組み、具体的な進展がみられた。

ブランディングの強化については、同社ブランド「北の快適工房」のロゴマーク、商品パッケージ、ショピングサイトのリニューアルを実施した。ロゴマークについては、海外からの需要拡大を考慮して、英名ブランド表記「J NORTH FARM」を追加するとともに、商品パッケージについても、これまで商品間で必ずしも統一されていなかったパッケージデザインを一新し、ブランドとしての統一感を演出した。また、ショッピングサイトについては、ユーザビリティを意識し、より使いやすいサイトへ改良した上で、商品パッケージと同様にデザインの変更を行っている。

また、インバウンドを含めて海外からの需要が拡大していることを受けて、アジアのマーケットを意識した施策に取り組むとともに、2015年8月末にはアジア現地市場での通販強化のための拠点として台湾支店を設立した。具体的には、台湾の著名人を用いて「二十年ほいっぷ」のプロモーション展開を行った結果、台湾、香港などで新規会員の獲得に成功。また、インバウンド需要の拡大に対応するため、アジア観光客が立ち寄るエリア・店舗を中心としてドラッグストア向けの卸チャネル数の拡大を図るとともに、2015年8月26日には、札幌市の中心部に位置する観光・買物スポット「狸小路商店街」に同社初となるショールーム兼店舗(アンテナショップ)をオープンした。同社の全商品を取り揃え、ブランド認知や商品の魅力を発信することにより、土産品として購入してもらうことはもちろん、海外におけるリピーターとして囲い込むところに狙いがある。

一方、台湾支店についても、海外からのネット注文に対して、これまでは日本からの送料が商品代金と比べて割高となっていたところにネックがあったため、そこが解消される効果は大きい。稼働は11月からであり、今期における業績寄与は限定的であるが、来期以降の業績の伸びを見込んでいる。また、今後は、海外拠点を中心にアジア展開を本格化する方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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