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【市況】出遅れ感のある中小型株などに短期筋の資金が向かいやすい/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。199.08円高の19946.55円(出来高概算11億株)で前場の取引を終えている。11月30日の米国市場は様子見ムードが強い中でNYダウ、ナスダックともに下落していた。ただし、シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の19790円だったほか、円相場は1ドル123円台と円安に振れて推移していることが材料視されるなか、反発して始まった。
 その後もじりじりと上げ幅を広げており、前引け間際には一時19962.57円まで上げ幅を拡大させている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクグ<9984>が重石となるものの、ファナック<6954>、京セラ<6971>、ホンダ<7267>、東エレク<8035>がけん引。
 規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの上昇。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が6割を占めている。セクターでは電力ガス、鉄鋼、卸売、証券、機械、電気機器、医薬品、銀行、輸送用機器などが上昇率上位に。半面、水産農林が唯一マイナスだった。

 日経平均は前日に割り込んだ5日線をあっさりクリアし、再び直近高値を窺う展開になっている。朝方発表された2015年7-9月期の法人企業統計で設備投資の大幅な伸びが確認された。また、中国の経済指標が予想を上回ったことなども、安心感につながったようだ。
 円相場は朝方からやや円高に振れており、手掛けづらいところである。日経平均は再び2万円に近づいてきており、上値の重さを意識しだすと、利益確定の流れに向かわせやすい。指値状況がそれ程厚くないため、先物主導のインデックス売買で上下に振らされやすい点は注意する必要がありそうだ。出遅れ感のある中小型株などに短期筋の資金が向かいやすいと考えられる。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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