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【通貨】欧米為替見通し:月末のポンド売り、金下落受け一段安も


今日の海外市場では、ポンドに売り圧力が強まりそうだ。月末要因でユーロ買い・ポンド売りに振れやすいほか、ポンドに相関性が高いとみられる金相場が前週末に年初来安値を更新したことが下押し要因になるかもしれない。

月末のユーロ・ポンド相場は、「ロンドン・フィキシング」と呼ばれ、英国とユーロ圏の輸出入に関する決済フローが観測される。英国は貿易赤字のため、ユーロ買い・ポンド売りに振れる傾向がある。今日は重要経済指標の発表が予定されていないため、これが値動きのきっかけになる可能性があろう。

また、金相場が前週末に年初来安値を更新し、週明けも弱含む展開が続いている。ポンドは金相場に連動する特徴があるため、金軟調はポンド売りをさらに強める材料になりうる。さらに、英中央銀行のカーニー総裁が前週、「適切な利上げ時期がいつかは分からない」などと述べ、利上げのトーンを弱めたことも嫌気されている。

加えて、12月3日に開かれる欧州中銀理事会では一段の量的緩和が見込まれているが、市場では織り込みが進んでいることからユーロ売りがそれほど強まらず、ユーロ買い・ポンド売りに傾く可能性がある。その場合、ポンド売り・円買い、ポンド売り・ドル買いにも波及する展開も想定しておきたい。

【今日の欧米市場の予定】

・18:30 英・10月住宅ローン承認件数(予想:6.99万件、9月:6.89万件)
・22:00 独・11月消費者物価指数速報値(前年比予想:+0.4%、10月:+0.3%)
・23:45 米・11月シカゴ購買部協会景気指数(予想:54.0、10月:56.2)
・24:00 米・10月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+1.5%、9月:-2.3%)
・24:30 米・11月ダラス連銀製造業活動指数(予想:-10.0、10月:-12.7)

《SY》

 提供:フィスコ

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