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【市況】補正上積みへの思惑から改めて2万円を意識したスタンスに/ランチタイムコメント


 日経平均は下落。49.53円安の19894.88円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えた。26日の米国市場は感謝祭の祝日で休場だったが、欧州市場の落ち着きなどもあって、シカゴ日経225先物は時間外で2万円を回復。海外勢のフローが減少しており、参加者が限られる中ではあるが、シカゴ先物にさや寄せする格好から始まった。ただし、寄り付きは19994.05円と戻り高値を更新するも僅かに2万円には届かず、その後は次第に利益確定の流れとなった。
 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは海運、鉱業、非鉄、鉄鋼、倉庫運輸が上昇する半面、空運、電力ガス、その他製品、パルプ紙、ガラス土石が冴えない。指数インパクトの大きいところではファーストリテ<9983>、東エレク<8035>、ソフトバンクグ<9984>が上昇。一方で、ファナック<6954>が重石となっている。
 日経平均は節目の2万円に届かず、薄商いの中を先物主導のインデックスに絡んだ売りから下げに転じている。もっとも、2万円が目先的なターゲットとして意識されていることもあり、この水準での上値の重さを嫌気した流れではないだろう。反対に下値の堅さが意識されており、押し目買い意欲の強さが意識される。
 なお、政府は首相官邸で行政改革推進会議を開き、安倍首相は予算編成の反映を指示した。一億総活躍社会に向けた対策や、環太平洋経済連携協定(TPP)への思惑等もあり、補正予算の上積みへの期待感から、日経平均は改めて2万円を意識したスタンスになりそうである。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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