市場ニュース

戻る
 

【市況】後場に注目すべき3つのポイント~米感謝祭を控え海外勢のフローは減少、売り仕掛けは警戒


25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・米感謝祭を控え海外勢のフローは減少、売り仕掛けは警戒
・ドル・円は122円30銭付近、リスク回避の動き
・郵政グループは日本郵政<6178>、かんぽ生命保険<7181>が反発


■米感謝祭を控え海外勢のフローは減少、売り仕掛けは警戒

日経平均は反落。102.74円安の19822.15円(出来高概算10億6000万株)で前場の取引を終えている。24日の米国市場は原油高を受けたエネルギー関連の上昇から、NYダウは小幅に上昇。ただし、トルコ軍がロシアの爆撃機を領空侵犯したとして撃墜。両国間の緊張が高まる状況によって地政学リスクが警戒される中、利食い優勢の展開となっている。

セクターでは鉱業、電力ガス、石油石炭、鉄鋼、非鉄金属、その他製品、繊維などが上昇。半面、証券、銀行、その他金融、保険、精密機器、建設などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の6割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落。

日経平均は一時19800円を下回り、5日線レベルでの攻防をみせている。ボリンジャーバンドでは+1σと+2σとのレンジ内で推移しているが、+1σの攻防になりつつある。円相場は1ドル122円30銭辺りで推移しており、やや円高に振れている。26日の米感謝祭を控えて海外勢のフローは減少しており、現在の水準を維持できるかが注目されるところ。明確に割り込んでくるようだと、先物主導で売り仕掛け的な流れに向かいやすいだろう。

なお、日銀は25日、10月30日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。9人の政策委員は新興国経済や物価の下振れリスクが大きいとの認識を共有しており、追加緩和への期待感が高まりやすいだろう。地政学リスクへの警戒から上値を買う流れにはならないだろうが、引き続き押し目買い意欲は強そうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は122円30銭付近、リスク回避の動き

ドル・円は122円30銭付近で推移。前日からのシリア情勢の混乱を背景とした値動き。

24日のトルコ軍によるロシア機撃墜などシリア情勢の混乱を背景にリスク回避の動きが広がっており、ドル・円は値を下げる展開。東京市場では122円58銭から122円26銭まで下落した。日経平均株価の弱含みは一服しつつあるが、リスク選好的なドル買いは縮小している。

また、ランチタイムの日経平均先物は引き続き弱含む展開となっており、ドル・円は午後の取引もやや売りが優勢となりそうだ。上海総合指数が大きく下げた場合、リスク回避的な円買いが増える可能性もあろう。

12時21分時点のドル・円は122円30銭、ユーロ・円は130円46銭、ポンド・円は184円70銭、豪ドル・円は88円86銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ダイキン<6367>、アルプス<6770>、ファナック<6954>が日経平均値下がり寄与上位
・シャープ<6753>は一時172円まで上昇、売り方の買い戻しが継続
・郵政グループは日本郵政<6178>、かんぽ生命保険<7181>が反発


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 白井日銀審議委員会見
・14:00 9月景気動向指数改定値

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均