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【材料】中村超硬---最大市場の中国でのダイヤモンドワイヤNO.1シェア獲得に注力


中村超硬<6166>は、シリコンウエハのスライス用ダイヤモンドワイヤを製造。太陽電池用シリコン加工も請け負う。超硬合金やセラミックス製の耐摩工具の販売や、化学繊維用紡糸ノズルの製造も展開。

特殊材料が持つ優れた特長の産業用途への提案を目的として、様々な難加工技術を身につけてきた。近年では硬脆材料の加工に極めて有効な性能を示すダイヤモンド砥粒の応用技術に特化して、従来にない工作機械用の工具の研究開発に対し、産学官の施策の活用を含めて弊社の経営資源を最大限に投入している。なかでも太陽電池用シリコンなど高機能電子材料のウエハ化へのスライス加工に用いられるダイヤモンドワイヤの開発は、長期的な成長が見込まれるエネルギー産業分野への参入という事業構造の転換を実現した。

2016年3月期は、売上高で前期比30.3%増の66.74億円、経常利益で同9.8%増の10.17億円が見込まれている。第2四半期累計では売上高が30.84億円、経常利益が6.60億円を達成しており、順調な推移を見て取れる。ダイヤモンドワイヤの旺盛な需要を背景に、通期の利益予予想の上方修正が期待されている。

主な販売先である中国の景気減速もダイヤモンドワイヤの売れ行きに影響は出ておらず、2016年1月には新工場が本格稼働する。新工場である和泉第2工場(仮称)の開設により、ダイヤモンドワイヤの月間生産能力は現状から約40%増加し、需要増に対応する。

また2015年9月、同社は、住江織物<3501>と合弁会社「中超住江デバイス・テクノロジー」を設立。太陽電池向けシリコンウエハのスライス事業を開始した。ダイヤモンドワイヤの製造・販売だけでなく、シリコンウエハのスライス事業を行うことにより、顧客に対し継続的な技術支援を行えることは、中国でのシェア拡大において同社の強みとなる。

今後は最大市場の中国でのダイヤモンドワイヤNO.1シェア獲得に注力する。

《SF》

 提供:フィスコ

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