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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~地政学リスクを警戒しつつ、TPPなど政策期待の物色へ


25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:地政学リスクを警戒しつつ、TPPなど政策期待の物色へ
■外資系証券の注文動向:差し引き850万株の売り越し
■前場の注目材料:三菱重工<7011>H2A打ち上げ、初の商業衛星搭載


■地政学リスクを警戒しつつ、TPPなど政策期待の物色へ

25日の東京市場はこう着感の強い相場展開が続きそうである。24日の米国市場は原油高を受けたエネルギー関連の上昇から、NYダウは小幅に上昇。ただし、トルコ軍がロシアの爆撃機を領空侵犯したとして撃墜。両国間の緊張が高まる状況での原油高であり、地政学リスクが警戒されやすい。また、米感謝祭を控えて引き続き閑散取引となっているため、方向感は掴みづらいところであろう。

そのため、全般こう着の中で、個人主体による中小型株への物色が中心になりやすいだろう。政府はきょう25日に「総合的なTPP関連政策大綱」を決定する。環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意を機に、中小企業の海外進出を後押しする攻めの政策を打ち出す。農業や食品などTPP関連への物色が意識されやすい。

また、訪日外国人観光客の地方誘致や消費拡大の促進や、インフラ輸出促進では20年に約30兆円を受注する目標なども盛り込まれており、関連する材料株等には短期資金なども向かいやすいと考えられる。その他、あす26日には一億総活躍社会の実現に向けて、国民会議を開いて、緊急対策を取りまとめる。外部リスクを避けたい流れもあり、政策期待などで動きやすい相場展開になりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き850万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1760万株、買い910万株、差し引き850万株の売り越しの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

11月17日(火):200万株の売り越し
11月18日(水):430万株の買い越し
11月19日(木):10万株の売り越し
11月20日(金):410万株の売り越し
11月24日(火):170万株の売り越し


■前場の注目材料

・トルコがロシア機を撃墜、緊張高まる
・米ティファニー、通期見通し大幅に下方修正
・結婚や出産、子育て費用など非課税制度拡充へ政府方針
・三菱重工<7011>H2A打ち上げ、初の商業衛星搭載


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・月例経済報告に関する関係閣僚会議、終了後に11月月例経済報告
・08:50 日銀金融政策決定会合の議事要旨(10月30日分)
・10:00 白井日銀審議委員講演

<海外>
・インド市場は休場

《SY》

 提供:フィスコ

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