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2015年11月20日18時35分

【特集】BS11 Research Memo(7):16/8期も増収増益を予想


■業績見通し

(2) 2016年8月期業績見通し

2016年8月期について日本BS放送<9414>は、売上高10,200百万円(前期比15.1%増)、営業利益2,000百万円(同2.0%増)、経常利益2,000百万円(同4.6%増)、当期利益1,350百万円(同11.0%増)と増収増益を予想している。

売上高の15.1%増という増収率は、BS放送の広告市場の過去10年間の年平均成長率が約11%であることや、同社の直近2期間の増収率が、12%台にとどまっていることに照らせば、簡単な目標とは言えない。しかしながら弊社では、同社の増収目標が達成される可能性は十分に高いと考えている。その理由として、まず、認知度が着実に上昇し、広告単価の引き上げが順調に推移していることが挙げられる。また、2015年10月の番組改編で新番組を積極的に投入していることの効果が期待される。特に、接触率調査が従来の日記式から機械式に変わったことで、番組単位の視聴世帯数を放送日から短期間のうちに把握することが可能になった。その結果、放送局は番組の手直しなどを素早く柔軟に行うことができるようになり、広告収入増大に貢献することが期待される。さらには、前期に引き続き広告宣伝を積極的に行って認知度向上を図る取り組みも、増収への貢献が期待される。

利益面では、売上高の増収率に比較して営業利益の増益率が低い予想となっている。これは、売上高の伸びの確保のために、費用(とりわけ番組関連費用と広告宣伝費)を通常よりも多めに支出する計画のためだ。同社は番組関連費用の売上高比率について30%を目安としているが、今期は30%超となる見込みだ。広告宣伝費も同様に、前期の7.0%から今期は9%程度に引き上げられる見通しとなっている。このほか、売上増に伴う代理店手数料の増加や人員増強に伴う人件費増などの要因もあり、2,000百万円という営業利益予想になったものとみられる。

今期業績は、売上高が予想を上回ってくれば利益面でも上振れしてくる可能性は高い。しかし現状では、そもそも売上高の計画のハードルが決して低いものではなく、さらには、売上高確保のために先行的に費用を投下する、という構図になるため、当面は現在の会社予想をベースに進捗状況を見守りたいと弊社では考えている。

今期の同社の業績計画は、一時的な利益率の低下を甘受してでも売上高10,000百万円超えを目指すというものだ。これは、同社が、自社の認知度向上のペースに手応えを感じている現状、その勢いをそのままに、一気に認知度と収益の水準を次のステージ(認知度で40%台、売上高で10,000百万円)に引き上げることを目論んだものと弊社では理解している。売上高が順調に拡大すれば比率を下げても番組関連費用や広告宣伝費の絶対額は前年同様の水準を確保することができるため、2016年8月期に勝負に出るという同社の決断は、十分に説得力がある施策と弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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