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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~個人マネーは中小型株へ


20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・個人マネーは中小型株へ
・ドル・円は122円92銭付近、調整売りは一服
・花王<4452>、明治HD<2269>、コーセー<4922>など目標株価引き上げ観測でしっかり


■個人マネーは中小型株へ

日経平均は反落。103.83円安の19755.98円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えている。19日の米国市場ではNYダウが4ドル安と小動きだった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比30円安の19850円、円相場は1ドル122円90銭辺りと前日からやや円高に振れている。手掛かり材料に欠けるなか、直近の上昇に対する利益確定の動きが先行。

その後は狭いレンジ内でのこう着が続いているが、日経平均は5日線を上回っての推移であり、底堅さが意識されている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに下げているが、中型、小型株指数は小幅な下げにとどまっている。

セクターではサービス、食料品、化学、小売、空運、繊維、医薬品などが小じっかり。一方で、保険、ゴム製品、輸送用機器、電力ガス、証券、ガラス土石、石油石炭などが冴えない。

日経平均は3ケタの下げとなっているが、5日線を上回っての推移であり、地合いの悪さは感じられない。週末要因、3連休となるため、積極的な売買は手控えられやすく、直近上昇に対する利益確定の売りが出やすいところである。また、主力処が冴えない中で、中小型株は相対的にしっかりであり、個人主体の売買は活発である。

良好な需給状況の中、相対的に出遅れている銘柄や材料が出た銘柄等には資金が集中しやすいと考えられる。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は122円92銭付近、調整売りは一服

ドル・円は122円92銭付近で推移。前日から続いた調整のドル売りは一服したもよう。

ドル・円は、前日海外市場で122円62銭まで下落した後、東京市場にかけて値を戻す展開。朝方122円85銭を付けた後、日経平均株価の下げ幅縮小を受け、123円05銭まで値を上げた。しかし、日経平均がその後伸び悩んだことで、ドルは失速した。

ただ、株売りは一巡し、具体的なドル売り材料が見当たらないことから、ドルは122円台後半で下げ渋る展開となった。ランチタイムの日経平均先物が底堅い値動きのため、午後の取引でリスク選好的なドル買い・円売りに振れる可能性が残されている。

12時20分時点のドル・円は122円92銭、ユーロ・円は131円69銭、ポンド・円は187円96銭、豪ドル・円は88円51銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、KDDI<9433>、ホンダ<7267>が日経平均値下がり寄与上位
・花王<4452>、明治HD<2269>、コーセー<4922>など目標株価引き上げ観測でしっかり
・郵政グループは3社とも下落


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 11月日銀金融経済月報
・16:00 黒田日銀総裁が貨幣博物館リニューアルオープニング式典であいさつ

<海外>
・16:00 独・10月生産者物価指数(前年比予想:-2.0%、9月:-2.1%)

《SY》

 提供:フィスコ

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