【特集】トライステージ Research Memo(3):マーケティング支援サービスを川上から川下まで総合的に提供
■事業概要と市場環境
(2)市場動向と競合企業
一般に「ダイレクトマーケティング」とは、テレビやインターネット等のメディアに電話番号やURL等のコンタクト先を明示し、電話やEメール等で消費者と直接型・対話型のコミュニケーションを取り、商品やサービスを販売するマーケティング手法を指す。
このうちトライステージ<2178>がサービス展開するテレビ通販市場の市場規模は年間で5,000億円を超えているが、ダイレクトマーケティング市場全体の年平均成長率(2006年?2015年)が約10%であるのに対して、テレビ通販市場は約1.5%とここ数年は成長が鈍化傾向となっている。これは、インターネットやスマートデバイスの普及に伴い、Web経由での通販市場が年率10%以上のペースで成長していることが要因とみられる。
ダイレクトマーケティング市場に占めるテレビ通販の構成比率が約6%であるのに対して、インターネット通販(モバイル経由含む)の比率は約76%を占めている。しかし、この分類は実態を正確に反映しているとは言い難い。テレビ通販を見て、電話で注文するのではなく、パソコンやスマートデバイスを使ってWeb経由で商品を注文する購入者が一定割合で存在し、こうしたケースはインターネット通販にカウントされてしまうためだ。
なお、競合企業は大手広告代理店から番組制作会社まで様々だが、いずれもテレビ通販のバリューチェーンの一部を提供するにとどまっている。マーケティング支援サービスに関して川上から川下まで総合的に提供できる企業は同社のみであり、これが同社の特長であり、強みともなっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
提供:フィスコ