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【経済】NYの視点:11/16週の注目はFOMC議事録、日銀、ECB議事録、ドラギ総裁講演、G20など


11/16週も、日米欧の中央銀行の政策に焦点が集まる。

連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長の発言「10月のFOMC声明で、12月の利上げが適切となる可能性を示唆した」「インフレは2016年に上昇すると予想」で、年内の利上げの可能性を再確認し、市場ではドル買いが継続する可能性がある。そんな中、11/16週は、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表する連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録(10月27-28日開催分)で、年内の利上げの可能性をさらに探る。

また、欧州中央銀行(ECB)は19日に10月定例理事会の議事要旨を発表する予定で、さらに追加緩和の可能性を探る。ドラギ総裁は10月理事会後の記者会見で、「インフレ、経済の見通しリスクが下方」となれば12月会合で緩和策を見直す方針を示した。このため、12月の追加緩和観測が広がった。現在のところ、追加緩和としては、中銀預金金利の引き下げ(10ベーシスポイントの引き下げはすでに織り込み済み)や現在2016年9月までとされている量的緩和(QE)の期限を2017年9月まで1年延長するどの憶測が出ているようだ。ドラギECB総裁の講演にも注目が集まる。

さらに、日本銀行も政策委員会・金融政策決定会合を予定している。黒田日本銀行総裁は「現在のところ追加緩和の必要はない」との姿勢を崩していないが、国際通貨基金(IMF)はスタッフ報告の中で、「日銀は追加緩和の準備をする必要がある」と指摘。追加緩和の手段として、より長期の債券購入を提案した。黒田日本銀行総裁の会見にも注目。

また、G20首脳会議がトルコ・アンタルヤで開催される予定となっている。本年のG20の最優先課題は、低迷している世界経済の底入れを目指す行動だ。しかし、トルコのエルドアン大統領は、テロ、難民問題、シリアなどの地政学的リスクを議題に加えた。欧州連合(EU)もG20で、難民問題に関する強い声明を要請すると見られている。


●G20首脳会議

15-16日:トルコ・アンタルヤで開催


●日本

18-19日:日銀、政策委員会・金融政策決定会合、黒田日本銀行総裁会見

20日:黒田日銀総裁、貨幣博物館リニューアルオープニング式典であいさつ


●米国

17日:パウエルFRB理事、タルーロFRB理事が講演、米10月消費者物価指数(CPI):予想前月比+0.2%(9月-0.2%)

18日:米連邦準備制度理事会(FRB)、連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表(10月27?28日会合分)、ロックハート・アトランタ連銀総裁、ダドリーNY連銀総裁、メスター・クリーブランド連銀総裁がパネル討論会に出席、カプラン米ダラス連銀総裁が経済状況、政策に関して講演
米・10月住宅着工件数:予想前月比-3.8%、116万件(9月120.6万件)

19日:ロックハート・アトランタ連銀総裁が経済に関して講演、フィッシャー米FRB副議長講演

20日:ブラード・セントルイス連銀総裁が経済に関して講演

21日:ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が金融政策に関して講演


●欧州

16日:ユーロ圏財務相会合、ドラギECB総裁、コンスタンシオ欧州中央銀行(ECB)副総裁などが講演、ギリシャ向け救済プログラムの支払いの可否を決定

19日:欧州中央銀行(ECB)議事要旨

20日:ドラギECB総裁、バイトマン独連銀総裁講演


●地政学的リスク

ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン

《NO》

 提供:フィスコ

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