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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均の下落ほどセンチメントは悪くない


13日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均の下落ほどセンチメントは悪くない
・ドル・円は122円61銭付近、日本株の下げ幅縮小で反発
・日本郵政<6178>は上場来高値(1878円)を更新


■日経平均の下落ほどセンチメントは悪くない

日経平均は下落。174.75円安の19523.02円(出来高概算11億5000万株)で前場の取引を終えた。12日の米国市場では、NYダウが250ドル超の下げとなり、この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比230円安の19450円となるなか、これにさや寄せする格好からのギャップ・ダウンとなった。本日はオプションSQとなり、SQ値概算は19496.87円に。

売り一巡後は下げ渋りをみせていたが、SQ値を下回った辺りから利食いの流れが強まり、一時19388.91円と19400円を割り込む局面をみせている。ただし、9日に空けているマド(19294-19389円)上限レベルでの底堅さがみられており、前引けにかけては19500円を回復している。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1300を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは、食料品、水産農林、その他製品がしっかり。一方で、電力ガス、鉱業、倉庫運輸、海運、証券、石油石炭、機械、情報通信などが弱い。

売り一巡後は下げ幅を縮めてくる相場展開が意識されていたが、予想外の19400円割れとなった。ソフトバンクグ<9984>、トヨタ自<7203>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>など、指数インパクトの大きい銘柄が日経平均の重石に。ただし、日本郵政<6178>、AppBank<6177>、コロプラ<3668>、ゼロ<9028>、モリテックス<7714>、グリムス<3150>などが強い値動きをみせており、センチメントは日経平均の下落ほど悪くなさそうである。

後場は週末要因と、米小売売上高を見極めたいとする模様眺めムードもあり、こう着感が強まりやすい。また、メガバンクの決算を控えていることも、手掛けづらくさせよう。一方で、三菱UFJ<8306>は下落幅を縮めており、決算を前にショートカバーなども意識されやすいだろう。日経平均はSQ値を上回っての推移がキープできれば、インデックスに絡んだ資金流入も意識されそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は122円61銭付近、日本株の下げ幅縮小で反発

ドル・円は122円61銭付近で推移。日経平均株価の下げ幅縮小を受け、反発した。

ドル・円は前日海外市場で付けた123円07銭から値を下げる展開。東京市場では122円50銭を付けた後、日経平均株価の下げ幅縮小をきっかけに反発。一時122円77銭まで上昇した。ただ、その後は買いが続いていない。

ドルは122円半ば以下に個人投資家のドル買い興味が残されており、ランチタイムの日経平均先物が底堅い値動きのため、午後の取引ではドルに再び買いが入りやすい展開となる可能性がある。

ユーロ・ドルは上げ渋り、1.0785ドルから1.0817ドルで推移。ユーロ・円は下げ渋り、132円35銭から132円62銭で推移。

12時32分時点のドル・円は122円61銭、ユーロ・円は132円31銭、ポンド・円は186円48銭、豪ドル・円は87円46銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、Fリテ<9983>が日経平均を55円押し下げ
・日経平均採用銘柄では、日本ハム<2282>、キッコーマン<2801>など食料品株が上昇
・日本郵政<6178>は上場来高値(1878円)を更新


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 9月第3次産業活動指数(前月比予想:+0.1%、8月:+0.1%)
・13:30 9月鉱工業生産確報値(速報値:前月比+1.0%)

<海外>
・16:00 独・7-9月期GDP速報値(前年比予想:+1.8%、4-6月期:+1.6%)

《SY》

 提供:フィスコ

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