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【市況】明日のオプションSQへの思惑等も高まりやすく/ランチタイムコメント


 日経平均は小幅に続伸。5.65円高の19697.04円(出来高概算11億1000万株)で前場の取引を終えた。11日の米国市場は、ベテランズ・デーの祝日で終日閑散な取引の中、原油安が嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の19685円となり、これにさや寄せする格好から利益確定の売りが先行した。
 その後は19600円を挟んでのこう着が続いており、次第に下値の堅さが意識される展開。前場半ばには一時19600円を割り込む局面もみられたが、その後の切り返しによって一時19718.52円まで上げ幅を拡大させる局面もみられている。
 東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が若干上回っている。規模別指数では大型株指数がマイナス圏で推移しているが、中型、小型株指数はプラス圏での推移に。セクターでは、パルプ紙、陸運、金属、電力ガス、医薬品、建設、ゴム製品、不動産がしっかり。半面、銀行、鉱業、その他金融、鉄鋼などが冴えない。

 銀行株などは利食い優勢となっているほか、電通<4324>、テルモ<4543>、KDDI<9433>、JT<2914>、日東電<6988>などが弱い値動きとなり、日経平均の重石となっている。一方で、薬品やハイテクの一角が下支えしている。その他、日本郵政<6178>、ゆうちょ銀行<7182>が堅調に推移しており、センチメントは引き続き良好であろう。
 また、日経平均が前日まで6営業日続伸と短期的に過熱感が警戒され売り買いが交錯する半面、中小型株などに個人主体の資金が向かっており、先高期待は強い。日経平均はこう着とは言えプラス圏を回復しており、次第に押し目待ちに押し目なし、といった心理状態にもつながりそうである。明日のオプションSQへの思惑等も高まりやすく、権利行使価格の19750円処を捉えてくるようだと、よりトレンドが強まりやすいだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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