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【材料】千代田化工建設が上げに転じる、上期経常は5%増益着地となり通期計画比進捗率5年平均超過を買う

 千代建 <6366> が後場上げに転じている。一時、前日比37円高の956円まで上げ幅を拡大する場面があった。11日昼時間中に発表した2016年3月期第2四半期累計(4-9月)連結経常利益が前年同期比4.8%増の106億円と伸び、通期計画220億円に対する進捗率が直近5年平均の37.7%を上回る48.5%に達したことが買い材料。

 同社は中期経営計画の後半2年の期間に入っており、オフショア及びアップストリーム分野での海中・海底(サブシー)関連のEPCI(設計・調達・建設・据付)業務への事業展開や、当社独自技術による水素サプライチェーンの構築や太陽光・太陽熱発電の推進、iPS細胞への取り組みなど、新エネルギーや再生可能エネルギーを含む新分野への進出に取組んでいる。
 工事遂行については、オーストラリアと米国、ロシアでのLNG(液化天然ガス)プラント、ベトナムやカタール、ベネズエラでの石油関連プラント、インドネシアでのFPU(洋上ガス処理設備)、サウジアラビアでのスポンジチタン製造設備やモンゴル、フィリピンでの空港建設、国内ではLNG受入基地や太陽光発電設備などが進んでおり、結果、連結受注工事高は前年同四半期比65.5%減の2024.32億円と大幅に減少し、受注残高は6.4%減の1兆3266.92億円、完成工事高は同36.2%増の2822.17億円となった。そして、営業利益は同1.8%増の99.93億円、経常利益は同4.8%増の106.63億円と伸びた。が、純利益は同5.6%減の55.68億円と減益となった。同社では、営業・経常増益、純利益減益となったのは、連結完成工事高の増加、投資有価証券売却益の計上、そして、法人税等の税負担の増加などの結果だとしている。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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