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【市況】アップル関連が重石もセンチメントは良好/オープニングコメント


 11日の東京市場は、利食い先行ながらも、引き続き底堅さが意識されそうだ。10日の米国市場では、中国経済への懸念や利上げへの警戒感から、高安まちまち。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の19680円だった。米国市場の不安定な流れを引き継ぐ格好から、利益確定の売りが先行しやすい。

 また、米アップルが3%超の下落となったことが嫌気される。アジアでのiPhone6sシリーズの需要減退観測が報じられたことが要因であり、これが村田製<6981>など電子部品株に影響を与える可能性がある。米国の利上げ観測から為替市場では円安に振れやすい需給状況の一方で、ハイテクセクターが不安定となると、方向感が掴みづらくなりそうだ。

 もっとも、10日の東京市場ではファーストリテ<9983>など指数インパクトの大きい値がさの一角がけん引する格好だった。日経平均が強含みとなる一方で、TOPIXはマイナス。値下がり数が過半数を占めるなど、本来であれば地合いの悪さが意識されやすいところではあるが、郵政グループ3社が終日強い動きをみせていたこと、メガバンクの底堅い値動き等がセンチメントを良好にさせている。

 また、決算がピークを迎えているなかで様子見ムードが強まりやすいことからみれば、相当地合いは良いだろう。きょうは、日本郵政、ゆうちょ銀行などにはインデックスイベントの反動がみられる可能性があるが、資金回転も利いている需給状況であり、利益確定の資金がさらに新興市場の中小型株などへの物色に広がりをみせてくる可能性もある。新たな物色対象を探る動きも活発化しよう。
《AK》

 提供:フィスコ

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