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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~アップル関連が重石もセンチメントは良好


11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:アップル関連が重石もセンチメントは良好
■外資系証券の注文動向:差し引き130万株の売り越し
■前場の注目材料:三菱重工<7011>MRJ、きょう初飛行


■アップル関連が重石もセンチメントは良好

11日の東京市場は、利食い先行ながらも、引き続き底堅さが意識されそうだ。10日の米国市場では、中国経済への懸念や利上げへの警戒感から、高安まちまち。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円安の19680円だった。米国市場の不安定な流れを引き継ぐ格好から、利益確定の売りが先行しやすい。

また、米アップルが3%超の下落となったことが嫌気される。アジアでのiPhone6sシリーズの需要減退観測が報じられたことが要因であり、これが村田製<6981>など電子部品株に影響を与える可能性がある。米国の利上げ観測から為替市場では円安に振れやすい需給状況の一方で、ハイテクセクターが不安定となると、方向感が掴みづらくなりそうだ。

もっとも、10日の東京市場ではファーストリテ<9983>など指数インパクトの大きい値がさの一角がけん引する格好だった。日経平均が強含みとなる一方で、TOPIXはマイナス。値下がり数が過半数を占めるなど、本来であれば地合いの悪さが意識されやすいところではあるが、郵政グループ3社が終日強い動きをみせていたこと、メガバンクの底堅い値動き等がセンチメントを良好にさせている。

また、決算がピークを迎えているなかで様子見ムードが強まりやすいことからみれば、相当地合いは良いだろう。きょうは、日本郵政、ゆうちょ銀行などにはインデックスイベントの反動がみられる可能性があるが、資金回転も利いている需給状況であり、利益確定の資金がさらに新興市場の中小型株などへの物色に広がりをみせてくる可能性もある。新たな物色対象を探る動きも活発化しよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き130万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1340万株、買い1210万株、差し引き130万株の売り越しの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

11月4日(水):630万株の買い越し
11月5日(木):390万株の買い越し
11月6日(金):50万株の買い越し
11月9日(月):130万株の買い越し
11月10日(火):1230万株の買い越し


■前場の注目材料

・米ゴールドマン、米経済に老衰の兆し無し
・アップル下落、「iPhone6s」シリーズの需要減退観測
・三菱重工<7011>MRJ、きょう初飛行
・富士フイルム<4901>白血病薬の臨床試験、来年度米で開始


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 10月マネーストック
・10:30 原田日銀審議委員講演

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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