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【市況】9日の香港市場概況:ハンセン指数は3日続落、香港拠点の不動産株に売り


9日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比140.56ポイント(0.62%)安の22726.77ポイントと3日続落し、本土企業株で構成されるH株指数も49.56ポイント(0.47%)安の10506.41ポイントと続落した。売買代金は795億3900万香港ドル(6日は715億4300万香港ドル)。

一進一退しながら下げる展開。この日の本土株高を支えに買われる場面がみられたものの、「年内の米利上げがほぼ確実」との見方浮上や中国の輸出入低迷などが重荷となった。中国本土で今週も10月の重要経済指標が集中して公表されるため(10日に物価統計、11日に小売売上高や鉱工業生産、15日までに金融統計など)、結果を見極めたいとするスタンスも買い手控え要因となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港拠点の不動産株が安い。九龍倉集団(4/HK)が3.4%、長江実業地産(1113/HK)が2.8%、新鴻基地産発展(16/HK)が2.1%ずつ値を下げた。米金利が上昇すれば、通貨が米ドルにペッグされている香港域内の金利も上がり、不動産業界の逆風になると警戒されている。時価総額上位のネット株や通信株、エネルギー株などもさえない。

家電各社も売られた。なかでも、カラーテレビ生産大手の創維数碼HD(751/HK)が25.5%安と急落した。10月のテレビ販売台数が前年同月比8%減少し、3カ月ぶりにマイナス成長に転じたことが売り材料視されている。同セクターの銘柄が軒並み下落し、TCL多媒体科技HD(1070/HK)が5.1%安、海爾電器集団(1169/HK)が3.8%安で引けた。

半面、株証券セクターはしっかり。広発証券(1776/HK)が2.5%高、華泰証券(HTSC:6886/HK)が1.9%高、海通証券(6837/HK)が1.6%高と値を上げた。中国証券監督管理委員会が6日、新規株式公開(IPO)を年内にも再開すると発表したことを受け、手数料収入などの増加を意識している。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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