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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):セブン&アイ、日製鋼、京セラ、テルモ

■セブン&アイ <3382>  5,650円  +197 円 (+3.6%)  本日終値
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が急反発。UBS証券では、セブン‐イレブン・ジャパンでは既にシニア層を含めた幅広い顧客接点を有するため、食料品ECへの不安感を払拭しやすい可能性があると指摘。店舗網を活用した物流や返品対応、大手小売としての調達力を背景とした商品開発などの差別化によって、先行するEC専業に対してキャッチアップを図るポテンシャルを備えるとみて、課題のイトーヨーカ堂では、17年2月期以降は減益基調に歯止めがかかると解説。レーティングを「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価を5200円から6500円に引き上げている。

■日本製鋼所 <5631>  454円  +14 円 (+3.2%)  本日終値
 日本製鋼所<5631>が反発。同社は2日の取引終了後、16年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高は2100億円(同7.9%増)、最終損益は67億円の黒字(前期37億4000万円の赤字)の従来予想を据え置いたが、営業利益を100億円から105億円(前期比27.8%増)へ上方修正した。産業機械事業でのコスト改善などが寄与しており、あわせて発表した第2四半期累計(4~9月)の連結決算も売上高では従来予想の965億円に対して946億6700万円(前年同期比0.5%増)と計画未達となっているが、営業利益では33億円に対して50億5000万円(同37.5%増)、最終損益で20億円に対して32億4600万円の黒字(前年同期73億4900万円の赤字)と計画超で着地している。

■京セラ <6971>  5,587円  +155 円 (+2.9%)  本日終値
 京セラ<6971>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、京セラが10月29日引け後に、16年3月期第2四半期累計決算発表と同時に通期会社計画が修正され、営業利益は500億円減額となる1100億円と示されたことについて、同社は「通信」、「電子デバイス」の収益改善策を実施する方針を明らかにしたが、その具体的な施策内容の公表を待ちたいと解説。同証券による営業利益予想を下方修正し、レーティング「アンダーウエイト」を継続、目標株価は5400円から5100円へ引き下げている。

■テルモ <4543>  3,615円  +100 円 (+2.8%)  本日終値
 モルガン・スタンレーMUFG証券の医療機器業界のリポートでは、日本医療機器メーカーの平均PERは日本株平均に比べて高水準ながら、安定的かつ高水準のEPS成長が期待できる点を織り込んだものと考え、妥当な水準と指摘。中国医療機器市場見通しはダウンサイドのリスク要因ながら、8月後半の株価調整によって中国市場の減速リスクはある程度株価に織り込まれたとの見方で、アップサイドポテンシャルが大きな米国市場に注目。株価のアップサイドは11%、TOPIXと同様の株価パフォーマンスを想定して、業界投資判断「インライン」でカバレッジを再開。個別では、テルモ<4543>、シスメックス<6869>、オリンパス<7733>の順に推奨している。

■村田製作所 <6981>  18,635円  +515 円 (+2.8%)  本日終値
 村田製作所<6981>が大幅高。東海東京調査センターが2日付で同社のレーティングを「アウトパフォーム」継続、目標株価は2万2000円に引き上げている。新型スマートフォン向けに1台当たりの売上高が順調に拡大しており、来期はさらに増加する見込みという。同調査センターでは16年3月期の営業利益を3000億円(会社側計画は2720億円)としている。また同日、大和証券でも目標株価2万4500円に引き上げたことが観測されており、証券系調査機関から強気の投資判断が重なったことが、株価を強く刺激する格好となった。

■シスメックス <6869>  6,970円  +190 円 (+2.8%)  本日終値
 シスメックス<6869>が反発。米系大手証券では、ヘマトロジー市場での市場シェア拡大や免疫検査事業の拡大などにより、体外診断業界各社と比べて高いEPS成長が期待されると指摘。長期的なアップサイドポテンシャルとして、リキッドバイオプシー事業拡大の可能性にも注目が集まっているものの、期待は既に株価に織り込まれているとみて、高水準の株価マルチプルがさらに上昇することは期待しづらいと解説。レーティング「イコールウエイト」、目標株価7500円でカバレッジを再開している。

■MonotaRO <3064>  3,125円  +80 円 (+2.6%)  本日終値
 MonotaRO<3064>が4営業日ぶりに反発。岩井コスモ証券はリポートで、同社がネット専業の工場・工場用間接資材販売会社のZoro社(親会社の米国グレンジャー社が100%出資)に対し、ダイレクトマーケティングのノウハウを提供し、売上高に応じてロイヤルティー収入を得ていることについて、Zoro社の売り上げが急成長していることは、ロイヤルティー収入の拡大を通じて同社の利益を後押しする材料として注目できそうだと解説。レーティングを「B+」から最上位の「A」に格上げし、目標株価3750円を継続している。

■日産自動車 <7201>  1,272.5円  +32.5 円 (+2.6%)  本日終値
 日産自動車<7201>が大幅反発。2日引け後に16年3月期業績について、通期の連結売上高を12兆1000億円から12兆2500億円(前期比7.7%増)へ、営業利益は6750億円から7300億円(同23.8%増)へ上方修正しており、素直に好感されているようだ。北米等での好調な販売、費用削減、為替の影響を織り込んだ。また、従来未定としていた中間期配当を21円に、期末配当は21円とした。年間配当予想は42円となり、前期実績33円と比べ9円の増配となる。これを受け、野村証券はセクタートップピックとして推奨するとしたうえで、北米や欧州、中国での中期的な成長力や強固な財務基盤を活用した増配による配当利回りの高さが魅力と解説。レーティング「バイ」を継続している。ただ、目標株価は1950円から1900円へ引き下げられた。このほかゴールドマン・サックス証券は、米中の好調を織り込みゴールドマンによる16年3月期~18年3月期の営業利益予想を4%/5%/5%増額修正し、目標株価は1150円から1250円へ引き上げられた。投資判断は「中立」を継続している。

■東亜建設工業 <1885>  281円  +7 円 (+2.6%)  本日終値
 2日、東亜建 <1885> が16年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の16.5億円→66億円に4.0倍上方修正。増益率が10倍→41倍に拡大する見通しとなったことが買い材料。土木工事を中心に手持ち工事が想定以上に進み、売上が計画を上回ることが寄与。不採算工事の減少による採算改善なども上振れに貢献した。

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