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【特集】【中国の視点】韓国の輸出急落に要注意、世界経済が予想以上低迷も


今年10月の韓国の輸出が前年同月比で15.8%減少し、今年に入ってから最大の落ち込みを記録した。これは市場予想のマイナス14.5%より悪い結果となった。

専門家は、韓国の主要な輸出品である自動車や携帯、パソコンなどが個人消費に深く関わっているため、韓国の輸出が世界経済のバロメーターのひとつであると指摘した。韓国の輸出減少が海外の消費低迷を反映しており、世界経済が予想以上に低迷している恐れがあると警告した。

もっとも警戒されているのは在庫の増加だと指摘されている。9月の韓国の在庫対出荷の比率は1.28倍(7-9月期は1.29倍、4-6月期は1.27倍)となり、世界同時不況が発生した2008年12月の1.30倍に接近している。

また、専門家は、中国のインフラ投資の減少に伴う対中輸出の減少が想定範囲内だが、欧米など先進国への輸出伸びが予想外だと指摘。10月の対米輸出は同16%減少し、対ユーロ圏の輸出は同4.4%減少した。これは今年のクリスマスの受注が予想以上に悪化していることを表していると強調した。

欧米や日本、中国などの国・地域で一連の金融緩和が実施されていたが、大きな効果が現れていない。また、米利上げ観測に伴う新興国からの資金引き揚げが加速する可能性があるため、景気低迷の悪循環が一段と深刻化する恐れがあると警告された。
《ZN》

 提供:フィスコ

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