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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~利益確定の流れからじり安基調に


2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・利益確定の流れからじり安基調に
・ドル・円は120円32銭付近、想定外の株安を嫌気
・上半期決算受けて村田製<6981>は逆行高


■利益確定の流れからじり安基調に

日経平均は大幅に反落。357.36円安の18725.74円(出来高概算11億6000万株)で前場の取引を終えた。10月30日の米国市場は、売り買い交錯となる中で銀行株に売りが広がり、引けにかけて下落する展開となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比210円安の18880円となるなか、これにさや寄せする格好から、利益確定の流れが先行した。その後も中国経済の先行き不透明感等から鉄鋼株が下げ幅を広げるなど、じり安基調に。

セクターでは鉄鋼が4%超の下げとなったほか、海運、陸運、電力ガス、倉庫運輸、銀行、非鉄金属、食料品、不動産などの弱さが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の7割を超えている。指数インパクトの大きいところでは、日東電<6988>、TDK<6762>、日本ガイシ<5333>が堅調。ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>、セコム<9735>、電通<4324>などが冴えない。

祝日を控えていることから商いが膨らみづらく、利益確定の流れからじり安基調となっている。指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ファナック<6954>辺りの弱さが重しとなっている。また、10月の中国の財新製造業PMIは48.3と、9月(47.2)から上昇したが、50を8ヶ月連続で下回っていることの方が材料視されたようだ。

日経平均は5日線に上値を抑えられる格好となり、もち合いレンジの下限レベルでの推移。ボリンジャーバンドでは+1σを挟んでの推移であり、踏ん張りをみせておきたいところであろう。物色は決算のほか、テーマ性のある材料株での短期的な値幅取りになりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円32銭付近、想定外の株安を嫌気

ドル・円は120円32銭付近で推移。日本株の下げや祝日を前に積極的に売買を仕掛ける投資家が減少しているもよう。

週明けの東京市場は中国経済指標の悪化や、先週末の大幅高に対する反動などが先行して、日経平均が先週末比357円安で前場の取引を終えた。想定以上の株安を嫌気してドルの上値はやや重くなっており、ドル・円は120円36銭から120円58銭で推移。

ランチタイムの日経平均先物は、先週末比360円安の18730円で推移しているが、祝日を前に引けにかけては買い戻しが入るとの声も聞かれる。

ユーロ・ドルはもみあいとなっており1.1018ドルから1.1038ドルで推移。一方、ユーロ・円は上げ渋り、132円70銭から132円99銭と狭いレンジで推移している。

12時27分時点のドル・円は120円32銭、ユーロ・円は132円69銭、ポンド・円は185円64銭、豪ドル・円は85円93銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日経平均値上がり寄与上位は日東電<6988>、TDK<6762>、ガイシ<5333>
・上半期決算受けて村田製<6981>は逆行高
・帝人<3401>が通期利益予想の上方修正を発表


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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