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【市況】ユーロ週間見通し:もみあいか、ユーロ圏のインフレ動向が手掛かり材料に


■やや弱含み、米国との金利差拡大観測で売り強まる

先週のユーロ・ドルはやや弱含み。エストニア中央銀行、ラトビア中央銀行、フランス中央銀行の総裁が12月の定例理事会での量的緩和拡大の必要性はないとの見方を示したことでユーロ買いが一時優勢となった。しかしながら、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で12月利上げの可否について判断するとの見解が明記されたことで年内利上げ期待が高まり、ユーロ売り・ドル買いが再び広がった。取引レンジは1.0897ドル-1.1096ドル。

■伸び悩みか、欧米金利差拡大が改めて意識される可能性

今週のユーロ・ドルは伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)は量的緩和策の強化に動く可能性があるが、米連邦準備制度理事会(FRB)は12月利上げの可能性を示唆している。ユーロ圏と米国の金利差拡大を意識した相場展開となりそうだ。10月米雇用統計が予想通りならば、ユーロ売り・ドル買いは継続する見込み。

予想レンジ:1.0800ドル-1.1200ドル

■対円レートは弱含み、日銀追加緩和見送りを嫌気した売り

先週のユーロは対円で弱含み。9月のユーロ圏失業率は予想に反して低下し、ユーロ買いがやや強まる場面があったが、日本銀行が追加緩和を見送ったことで投機的なユーロ買い・円売りは縮小。米ドル・円相場がやや円高方向に振れたことも影響した。取引レンジは131円60銭-133円92銭。

■もみあいか、ユーロ圏のインフレ動向が手掛かり材料に

今週のユーロ・円はもみあいか。欧州中央銀行(ECB)は量的緩和の拡大を検討しているが、日本銀行も状況次第で追加金融緩和に動く可能性がある。ただし、9月ユーロ圏生産者物価指数が予想を下回った場合、インフレ鈍化を警戒してユーロ売りがやや優勢となる可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・4日:9月生産者物価指数(前年比予想:-3.3%、8月:-2.6%)
・5日:9月小売売上高(8月:前月比0.0%)

予想レンジ:131円50銭-134円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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