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【市況】緩和観測が後退、任天堂にハシゴ外される/ランチタイムコメント


 日経平均は小幅に下落。17.18円安の18885.84円(出来高概算11億3000万株)で前場の取引を終えた。米株高の流れを受けて19000円を回復して始まったが、寄り付き直後に付けた19080.89円を高値に、その後はじりじりと上げ幅を縮めており、前場半ばには下げに転じている。市場予想を上回る9月の鉱工業生産の発表を背景に、日銀の追加緩和観測が後退しており、主力株には次第に利益確定の売りが優勢になっている。
 セクターでは医薬品、機械、卸売、精密機器、石油石炭、鉱業などが堅調。半面、証券、その他製品、空運、繊維などが冴えない。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。規模別指数では大型株指数のみがマイナス圏で推移している。
 米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利が据え置かれ、12月の利上げを検討するとの表現が加わった。FOMC後いったん急落をみせたが、その後の上昇によって12月利上げは織り込まれた格好。これを受けて日経平均は直近戻り高値を捉えると期待されていたが、上値の重さが嫌気された影響もありそうだ。

 決算ピークの中で積極的な参加者が限られる中、インデックスに絡んだ商いによってトレンドが出やすくなっており、特に主力処の弱さが目立っているため、センチメントを悪化させている。また、任天堂<7974>が急落する等ハシゴを外される動きなども、より慎重にさせていると考えられる。
 個別に強い値動きをみせている銘柄等での短期的な値幅取り狙いの商いが中心になりそうである。また、資源株などは原油高を背景に買われた面があるが、時間外で下げているため手掛けづらい状況である。材料株や中小型株に資金がシフトしやすいだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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