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【市況】日米金融政策への思惑、ショート気味の銘柄は買戻しを意識した値動きに/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。113.17円高の18890.21円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えている。27日の米国市場は弱い値動きだったが、注目されていたアップルについては、一株利益、売上高ともに予想を上振れ、時間外で上昇しており、安心感に。また、ファナック<6954>が第2四半期決算を発表し、通期計画を上方修正。コンセンサスの範囲内ではあるが、前日に大きく売り込まれていたこともあり、買い先行で指数をけん引している。そのほか、ソフトバンクグ<9984>がアリババの決算を手掛かりに強い動きをみせており、こちらも指数をけん引する格好となっている。
 セクターでは医薬品、情報通信、空運、化学、建設、水産農林、精密機器、証券などが堅調。半面、鉄鋼、非鉄金属、海運、機械、鉱業などが原油安等の影響もあり、冴えない展開に。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗。規模別指数は大型、小型株が上昇、中型株指数はマイナス圏で推移している。

 ファナック<6954>、ソフトバンクグ<9984>、東エレク<8035>などが日経平均をけん引している。一方で、下方修正を発表したキヤノン<7751>などが重石となっている。今週は決算発表の第一弾のピークを週末に迎えることもあり、見極めムードから積極的な売買は手控えられやすいだろう。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)結果を見極めたいとの模様眺めムードも強く、日経平均は18900円前後でのこう着が続きそうである。
 上海指数がマイナス圏で推移しており、中国経済の減速懸念なども手掛けづらくさせる。もっとも、日銀の追加緩和への期待感も根強い。ややショート気味の銘柄へは、買戻しを意識した値動きに向かいやすいであろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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