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【通貨】欧米為替見通し:欧米市場では割高なドルは買い手控え


今日の海外市場では、積極的なドル買いは手控えられそうだ。中国人民銀行(中央銀行)が前週末に金融緩和に踏み切ったが中国経済への警戒感は根強く、リスク許容度はそれほど強まっていないもよう。今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀の金融政策決定会合を控えていることから、市場参加者は121円台まで上昇したドルを割高と判断し、積極的なドル買いは手控えると思われる。

中国人民銀が23日夕に発表した金融緩和策を背景に、欧米に続いて週明けのアジア市場でも総じて株高となった。ただ、東京為替市場では、ドル・円は午前中に約2カ月ぶりの高値となる121円56銭まで上昇した後は値を下げる展開に。一部市場関係者は「中国が緩和に踏み切ったからといって、中国経済の減速懸念が払拭されたわけではなく、むしろ警戒感は強まっている」とし、ドル・円の121円台は「高すぎる」と指摘している。

この市場関係者はドル・円のレンジについて「こう着状態がみられた120円台を挟んで上下2円の118-122円のレンジ」とみている。118円で買いを入れた投資家は121円以上の水準になると買いを手控えやすくなるため上値が重くなる。今週は、FOMC(27-28日)と日銀決定会合(30日)の重要イベントが予定されていることから、投資家は割高感のあるドルの調整に動くだろう。このため、ドル・円は欧米市場でも、75日移動平均線(121円60銭レベル)を上抜けるとは想定しにくい。


【今日の欧米市場の予定】

・18:00 独・10月IFO企業景況感指数(予想:107.8、9月:108.5)
・23:00 米・9月新築住宅販売件数(予想:55万戸、8月:55.2万戸)
・23:00 米・10月ダラス連銀製造業活動指数(予想:-6.0、9月:-9.5)
・欧州は25日から冬時間に移行

《SY》

 提供:フィスコ

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