市場ニュース

戻る
 

【特集】メディシノバ Research Memo(6):赤字経営が続くが事業資金は株式市場からすべて調達している


■業績見通しと財務状況について

(2)財務状況

2015年6月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比2百万ドル減少の24百万ドルとなった。事業運転資金として現金及び現金同等物が3百万ドル減少したことが主因となっている。また、累積損失は315百万ドルとなった。

メディシノバ<4875>は創業来、開発フェーズにあるため赤字経営が続いているが、有利子負債はなく事業資金は株式市場からすべて調達している。米NASDAQ市場では合計1億ドルのエクイティファイナンス(公募やワラントなど)の発行登録枠を設けており、同制度を使っての各種エクイティファイナンスにより事業資金を調達している。2015年8月には公募増資で1株3.5ドル、500万株を発行し(公募後発行済株式数は約30百万株)、16.275百万ドルを調達した。これにより、8月末の現金及び現金同等物は約24百万ドルになったとみられ、事業活動資金としては約2年分が確保できたことになる。今後も開発進捗に応じて、エクイティファイナンスを実施し、資金調達を行っていく可能性が高い。なお、今回の公募増資によって米国最大の投資信託会社であるフィデリティが同社株式の11.73%を保有する筆頭株主となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均