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【市況】<マ-ケット日報> 2015年10月21日

 21日の市場は日経平均が大幅続伸。終値は前日比347円高の1万8554円で、9月9日以来の1万8500円台回復となった。小幅に進行した円安以外、目立った買い材料はなかったが、市場では決算に対する過度な警戒感が後退したことが戻り加速の一因との声が多い。日経平均の上値のフシ目1万8500円超えを狙った仕掛け的な先物買いも一部では指摘されていた。

 昨日の米国市場は決算の悪かったIBMの下げに引きずられてダウ平均が4日ぶりに小反落した。IBM1社でダウ平均を60ドル弱も押し下げており、これがなければ実質はプラスだった可能性も。他では業績を好感して買われる主力銘柄もあり、内容的には悪い下げではなかったようだ。一方、東京市場は材料不在で横ばいか弱含みが予想されていたが、始まってみると序盤からトントン拍子に株価が上がり、後場には一時120円台に入った円安を手掛かりに、日経平均は1万8605円(398円高)まで買い進まれた。1万8500円のカベ抜けで売り方の買い戻しを誘った仕掛け的な面も否めないが、月末の日銀会合や来月初旬の日本郵政上場の下地作りといった、政策的な思惑も作用した感がある。日経平均のチャートは内容はどうあれ、これで1カ月以上も抜けなかった上値抵抗帯を突破。1万8000円台後半のレンジを狙うことになる。しかし、出来高水準が依然として低く、1万8000円台後半のレンジに定着できるかはまだ慎重に見極めたい。(ストック・データバンク 編集部)

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