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【市況】米国株式市場見通し:引き続き多数の7-9月期決算が控える


先週発表されたベージュブックで、ドル高の影響による米国経済の成長鈍化が示されたことから年内の利上げが難しいと見る向きが優勢となっているが、FRB高官からは引き続き年内利上げを支持する発言も多く、市場との乖離が見られる。今後は国内外の経済情勢を受け、利上げ時期を占う展開となるだろう。18日には中国の9月小売売上高、9月鉱工業生産、7-9月期GDPの発表が予定されており、週明けの相場に影響を与える可能性が高い。
来週も引き続き多数の主要企業の7-9月期決算が控えている。ハイテクではITサービスのIBM(19日)やポータルサイトのヤフー(20日)、半導体のテキサス・インスツルメンツ(21日)、ソフトウェアのマイクロソフト(22日)、検索大手のアルファベット(22日)などの決算発表が予定されている。ヤフーは保有する中国電子商取引のアリババ・グループ株の無税でのスピンオフ(分離・独立)についてIRS(米内国歳入庁)が難色を示したことから、株価が年初来で最大45%下落していたが、先月末にIRSの事前承認を得ずにスピンオフの手続きを進める方針を発表したことをきっかけに反発に転じた。4-6月期は赤字決算となったものの、広告事業は堅調で割安感が強い。

ハイテク以外のダウ構成銘柄では、航空機エンジンなど複合企業のユナイテッド・テクノロジーズ(20日)、通信のベライゾン(20日)、飲料品のコカ・コーラ(21日)、航空機のボーイング(21日)、ファストフードのマクドナルド(22日)、化学製品のスリーエム(22日)、家庭用品のプロクター&ギャンブル(23日)などの決算発表が予定されている。

経済指標では10月NAHB住宅市場指数(19日)、9月住宅着工・建設許可件数(20日)、9月中古住宅販売件数(21日)、9月景気先行指数(23日)などの発表が予定されている。9月NAHB住宅市場指数は、中国や世界景気の減速にも関わらず好調を維持しており、利上げ観測も後退していることから10月も堅調に推移するだろう。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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