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【市況】新興市場見通し:決算シーズン控え指数はもみ合い続く、日本郵政のBBは23日まで


先週の新興市場は、マザーズ指数、日経ジャスダック平均ともに日経平均の動きに連れもみ合いとなった。小型株では業績動向などを手掛かりに循環物色の動きが続いているものの、ミクシィ<2121>など時価総額上位銘柄は上値の重い展開となった。マザーズ売買代金は売り買い交錯で900億円台に乗せる日も見られたが、おおむね700億円前後で推移しており、商いは依然活況とは言い難い。なお、週間の騰落率は、日経平均が-0.8%であったのに対して、マザーズ指数は-0.1%、日経ジャスダック平均は+0.1%だった。

個別では、ミクシィが週間で0.1%安、サイバーダイン<7779>が同1.6%安、FFRI<3692>が同2.1%安となる一方、バイオ株のタカラバイオ<4974>が同2.7%高、ペプチドリーム<4587>が同1.3%高となるなどマザーズ時価総額上位はまちまち。売買代金上位では、ニュースフローの豊富なジグソー<3914>が買われ上場来高値を更新。政策関連との見方からアイリッジ<3917>が人気化する場面も見られた。ジャスダック主力では、クルーズ<2138>が同17.9%安と急落。反面、前週末に業績予想の上方修正を発表したいちごグループHD<2337>は同6.0%高となった。その他、マザーズではディジタルメディアプロフェッショナル<3652>、リミックスポイント<3825>、エナリス<6079>、モバイルファクトリー<3912>、ジャスダックではプロパスト<3236>、日本コンピュータ・ダイナミクス<4783>などの上昇が目立った。地盤ネットHD<6072>など地盤調査関連銘柄にも物色が向かった。一方で、前週大きく上昇したパシフィックネット<3021>、ベステラ<1433>、ファーマフーズ<2929>は利益確定売りに押された。15日にはAppBank<6177>がマザーズへ新規上場した。公開価格を4割強上回る初値を付けると、その後は短期資金も巻き込み連日でストップ高となった。

今週の新興市場は、全体としてはこう着感の強い展開となることが想定される。決算発表の本格化を前に企業の業績動向を見極めたいとのムードもあり、日経平均は現在のもち合いレンジからの上放れを期待しにくい。こうした相場全体の地合いに連れ、新興市場では循環物色の流れが続くものの、指数は現行水準でのもみ合いとなりそうだ。

今週は、22日にモバイルファクトリー、エイアンドティー<6722>、ムラキ<7477>、23日に太洋工業<6663>などが決算発表を予定している。なお、モバイルファクトリーは16日に業績観測が報じられ、ストップ高まで上昇した。また、前述のとおり7-9月期決算発表シーズンが控えるなか、4-6月期までの業績推移に再度関心が向かう局面も想定される。21日に発表される9月訪日外国人客数や、米主要企業の決算などにも注目したい。

IPO関連では、22日にグリーンペプタイド<4594>、23日にGMOメディア<6180>がいずれもマザーズへ新規上場する。GMOメディアはGMOグループのネットメディア関連銘柄として堅調な初値形成が期待される。なお、先週16日までかんぽ生命保険<7181>、ゆうちょ銀行<7182>のブックビルディング(BB)が行われた。日本郵政<6178>は23日までとなる。また、先週はあんしん保証<7183>(11/19、マザーズ)、ロゼッタ<6182>(11/19、マザーズ)、ベルシステム24HD<6183>(11/20、東証1部または2部)の新規上場が発表された。

《FA》

 提供:フィスコ

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