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【特集】タカショー Research Memo(5):過去業績は順調な増収基調、プロユース向けが成長をけん引


■決算概要

(1)業績推移

過去の業績推移を振り返ると、売上高は順調に増収基調を続けている。「エバーアートウッド」や屋外ライト商品など、タカショー<7590>のコンセプトに基づく商品群がハウスメーカーを中心に高く支持され、プロユース向けが大きく伸びたことが同社の成長をけん引してきた。また、ここ数年は、中国の生産拠点の増強や、欧州、アジア、オセアニアなどへの販路拡大により海外事業が伸びてきたことも同社の成長を後押ししている。

また、利益面では、積極的な先行投資に伴う費用増があったものの、増収により吸収することで営業利益も増益基調を継続してきた。ただし、2015年1月期は円安の影響や政策的な一過性費用(海外子会社の在庫評価減やリストラ関連費用など)などにより減益となっている。

財務面では、積極的な投資活動により、投資キャッシュ・フローが営業キャッシュ・フローを上回る状態が継続してきたことから、2012年1月期には有利子負債の増加による自己資本比率の低下が見られたものの、2013年1月期と2014年1月期に続けて公募増資等を行ったことにより、現在の自己資本比率は40%を超える水準を確保している。また、資本効率を示す自己資本当期純利益率は7%~8%の水準で推移してきたが、2015年1月期は減益となったことにより4.4%の水準に低下した。なお、過去3年間における投資金額は約31億円に上り、工場設備関連に約12億円、販売設備関連に約9.5億円、システム投資に約5.5億円などを投下してきた。特に、中国の生産能力の増強は、同社オリジナルの定番商品を世界各地に提供するグローバル展開を目指すうえで大きな前進と言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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