【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は119円台後半で推移か、欧米株安などを意識してドルの上値は重くなる可能性
13日のドル・円相場は、東京市場では120円08銭から119円68銭で推移。欧米市場でドルは一時119円56銭まで下落し、119円72銭で取引を終えた。
本日14日のドル・円は主に119円台後半で推移か。欧米株安や米長期金利の低下を意識してドルの上値はやや重くなりそうだ。
14日発表される国内企業物価指数(2010年=100.0)は前年比-3.9%と予想されており、下落率で8月実績の-3.6%を上回る可能性がある。企業物価指数の下落は原油などの国際商品市況の下落が主な要因だが、中国経済の減速懸念も押し下げ要因のひとつであるとみられている。
企業物価指数の下落が続いていることから、消費者物価指数は下落を続ける可能性が高い。市場関係者の間では、需要鈍化によって原油価格が安定しても、国内企業物価指数のすみやかな上昇は期待できないとの見方が少なくない。
日本銀行の黒田総裁は消費者物価について「原油下落の影響はいずれはく落し、次第に加速していく」と述べている。しかしながら、市場関係者の間では、原油価格の大幅な上昇が予見できない場合、日銀は追加緩和に動くとの見方が依然として多い。追加緩和期待は円高進行を阻む要因になるとの声も聞かれている。
《SY》
提供:フィスコ